サミットnews|’20年3月期営業収益4.1%増の3058億円・経常利益3.1%増

サミット(株)(東京都杉並区、服部哲也社長)が2020年3月期連結決算を発表した。

営業収益は3057億9000万円(前期比4.1%増)、売上高2937億1800万円(4.1%増)、営業利益84億7200万円(2.9%増)、経常利益92億1100万円(3.1%増)、純利益52億1800万円(1.8%増)。過去最高益となった。

売上高営業利益率は2.9%、売上高経常利益率は3.1%と、前年同期より0.4ポイント高まった。

サミット単体の業績は、営業収益2978億8700万円(4.3%増)、売上高は2848億3600万円(4.3%増)、営業利益86億2700万円(3.0%増)、経常利益93億6900万円(3.3%増)、純利益54億6500万円(1.9%増)。売上高とそれぞれの利益でも前年に続いて過去最高を記録した。

新型コロナウイルス感染症の拡大で、スーパーマーケットは2020年3月以降好調だが、その特需の恩恵だけではない上々の数値だ。

新規開設は2019年10月にテラスモール松戸店(千葉県松戸市)、12月に大田大鳥居店(東京都大田区)、上星川店(神奈川県横浜市)の3店舗、また2019年7月に建て替えのために五反野店(東京都足立区)を閉鎖している。

2021年3月期は上期に桜木町コレットマーレ店(神奈川県横浜市)と都内1店舗、下期は都内2店舗の合計4店舗の新規出店を計画している。3月末の店舗数は東京都83店、埼玉県14店、、神奈川県15店、千葉県5店の計117店舗。

一方、子会社の(株)サミット・コルモは営業収益が94億7200万円(3.8%減)、売上高は92億4900万円(3.9%減)、営業損失1億5400万円(前年同期は1億5600万円の営業損失)、経常損失1億5700万円(同1億6100万円の経常損失)、純損失2億4600万円(同2億0500万円の純損失)と赤字だった。

2021年3月期の連結は、営業収益3134億5000万円、売上高3014億5000万円、営業利益70億7000万円、経常利益75億6000万円、純利益51億2000万円を計画している。これは新型コロナウイルスの影響を考慮していない。

【結城義晴の述懐】
サミットの連結売上高が3000億円の大台を超えた。感慨深い。私が(株)商業界に入社して、販売革新誌の配属されたのが1977年。その年に取材したのが、当時のサミットにとって大型プロトタイプの新店だった五反野店だ。昨年7月にスクラップ&ビルドのために閉鎖されている。それ以来、43年間、この会社を見てきた。1993年には、(株)商業界月刊食品商業4月号別冊「サミット スタディ」(“The Summit Store Study”)をプロデュースした。

1963年に、住友商事(株)が米国第一のスーパーマーケットだったセーフウェイ社の指導によって、鳴り物入りで新店舗をつくって、スタートした。しかし米国そっくりの店は大赤字で、その後、(株)関西スーパーマーケットの指導を仰いで、本格的なスーパーマーケットを模索した。「サミット スタディ」発刊のころは、それが完成の域に到達していたが、まだまだ「スーパーマーケット業界の優等生」といった印象だった。荒井伸也氏が社長、会長となって、そのサミットらしいスーパーマーケットチェーンはユニークな社風を有する企業となっていった。その後、2001年から高田浩氏、2007年から田尻一氏、そして2016年から竹野浩樹氏が社長を務め、サミットのユニークさに満開の花を咲かせる。そして今年、服部哲也新社長が登場して、次の時代を展望するという矢先に、このCOVID-19パンデミックが発生した。コロナショックの年に3000億円を達成した。

次のステップは5000億円の大台だが、「サミットが日本のスーパーマーケットを楽しくする」という事業ビジョンを貫いて、ユニークでデモクラティックな社風を進化させてほしいものだ。

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