日生協news|上期総供給高2210億円2.2%減/’19年比では13.2%増

日本生活協同組合連合会(東京都渋谷区、土屋敏夫代表理事会長)が全国65主要地域生協の2021年度上期業績を発表した。

上期総供給高は2210億円(2020年比97.8%、2019年比113.2%)となった。緊急事態宣言による需要が増加した昨年と比較すると、反動により昨年に届かない事業が多かったが、2019年度と比較するといずれも100%を超えて好調に推移した。

 

宅配事業の上期供給高(3月21日~9月20日)は、2020年比99.2%、2019年比116.9%。店舗事業の上期供給高は、2020年比96.3%、2019年比105.0%。宅配・店舗事業ともにに4~5月は前年比反動があったが、6月以降は堅調に推移した。すぐに食べられる惣菜類や冷凍食品が引き続き好調だった。

コープ商品事業供給高は、冷凍食品(冷凍麵や冷凍米飯)、飲料、加工食品(即席スープ)が好調となり、1738億円(2020年比98.5%、2019年比112.2%)。NB(ナショナルブランド)商品を主とした日用雑貨の供給を行うキャロット事業は、マスクを含む日用消耗品のほか、化粧品、園芸用品、カレンダーが好調だった。防災関連が台風シーズンと重なって復調して、188億円(2020年比89.8%、2019年比114.6%)。衣料品などを供給しているカタログ事業供給高は265億円(2020年比98.2%)、またギフト事業供給高は夏のギフトやECギフトが好調で18億円(2020年比104.7%)となった。

また、コープ東北サンネット事業連合、コープデリ連合会、東海コープ事業連合と日本生協連が、組合員の新しいくらしの実現を目指して4者共同で取り組む「DX-CO・OPプロジェクト」の進捗状況を発表した。

1つは、AIによる「宅配カタログ配布効率化」だ。宅配のカタログは、食料品のほか衣料品や雑貨などを掲載したものなど毎週平均して約10~30の枚数があったが、組合員から「不要なカタログは割愛してほしい」や「環境に配慮して紙を節約したほうがいい」など意見があった。

これを受け、過去の注文履歴からAIが総合的な評価を行い、次回以降カタログを配布するかどうか判断する「宅配カタログ配布効率化」の仕組みを新たに構築した。2021年8月からコープ東北サンネット事業連合下の会員生協で検証を行い、AI予測に基づき一部カタログの配布部数を50%削減した。カタログ配布部数を半分に減らしても、利用は前年比90%台後半で推移していることから、必要なカタログを必要なだけ、効率よく組合員に届けていることを確認した。今後も検証を続け、今後は「宅配カタログ配布効率化」の仕組みを全国の会員生協へ展開していく考えだ。

2つめは、レシピから注文できるWebサービス「コープシェフ」を全国の会員生協へ展開開始した。人数によって注文数を変更できたり、常備食材を注文から外すことができるサービスは組合員に好評で、今後はレシピを増やすなど、「コープシェフ」の機能をさらに充実させていく。

 

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