高島屋news|第3Q売上高5373億円で12%増/物産展やギフトが好調
(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)が2022年2月期の第3四半期決算を発表した。
売上高は5372億8900万円で前年同期比が12.0%増、営業損失は10億9600万円(前年同期は営業損失105億1300万円)だった。店舗の臨時休業に伴う雇用調整助成金等を営業外収益に計上したため、経常利益は13億4200万円と、前年の経常損失109億3400万円から黒字に転じた。
しかしながら、政府や地方自治体からの要請で臨時休業したことによって発生した人件費などの固定費を、新型コロナウイルス感染症による特別損失として計上したことなどにより、四半期純損失は37億1500万円となった。前年の四半期純損失は243億7700万円だったので、赤字幅は減っている。
事業のセグメント別業績は、次のとおり。
百貨店業での営業収益は4564億5500万円(14.6%増)、営業損失は86億8800万円(前年同期は営業損失168億6300万円)となった。
国内百貨店では、コロナ第5波による緊急事態宣言の影響から8月に大きく売上げを落とした。しかし、9月末の緊急事態宣言解除後は徐々に人の動きが戻り、インバウンドを除く国内需要は2019年の水準にまで回復しつつある。9月から10月にかけて大型店で開催した「大北海道展」などの物産展や、11月にスタートしたお歳暮ギフトセンターは好調で、店頭の賑わいを取り戻している。
百貨店再生の取り組みとして、コスト構造改革と営業力強化を進めている。コスト構造改革では、安定的に利益を創出できる仕組みへと転換するため、生産性向上とともに適正な要員体制の構築や外部委託作業の内製化などによる営業費削減を進めている。また営業力強化のため、コロナ禍で変化したお客のニーズを踏まえ、お客の期待に応えるワンストップショッピングの実現に向けた品揃えに取り組んでいる。
商業開発業での営業収益は306億5700万円(9.9%増)、営業利益は59億0700万円(7.8%増)となった。
金融業での営業収益は123億0300万円(0.6%増)、営業利益は33億1000万円(4.3%増)。
建装業での営業収益は117億6800万円(23.6%減)、営業損失は6億6200万円(前年同期 は営業損失5億3000万円)。
そしてその他事業全体では営業収益は261億0400万円(0.4%増)、営業利益は7億3000万円(16.6%増)だった