セブン&アイnews|第3Q営業収益43.5%増・経常31.2%増/米コンビニ寄与

(株)セブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区、井阪隆一社長)が2023年2月期第3四半期の決算を発表した。

2022年3月1日~11月30日の業績は、営業収益8兆8237億8100万円(前年同期比43.5%増)、営業利益3948億7300万円(30.4%増)、経常利益3702億6400万円(31.2%増)、純利益2347億0800万円(34.2%増)の増収増益となった。

(株)セブン‐イレブン・ジャパン、(株)セブン‐イレブン・沖縄、7-Eleven,Inc. などの加盟店売上げを含めたグループ全体の売上高は、13兆3322億0200万円(29.7%増)だ。ただし為替レート変動を含めると、営業収益は1兆0237億円、営業利益は349億円それぞれ増加している。

営業利益率4.5%(4.9%)、経常利益率4.2%(4.6%)。( )は前年数値。

国内コンビニエンスストア事業は、営業収益が6716億0200万円と1.5%の増収、営業利益は1853億4500万円と4.6%の増益となった。

新型コロナウイルス感染症の影響により、小商圏化が一層進み、個店ごとのニーズの違いが顕在化していることから、高付加価値商品の品揃え拡充、取り扱いアイテム数増加を図る売場レイアウトへの変更、イベント感を演出する販売促進のという3つの施策を融合させた取り組みを継続的に実施してきた。また、スマートフォンで注文された商品を最短30分で指定の場所に届けるサービス「7NOW」への取り組みを強化してきた。自営店と加盟店の売上げを合計したチェーン全店売上高は3兆8834億6000万円(3.8%増)となった。燃料費調整単価高騰による水道光熱費の増加は続いているものの、営業利益は1856億4900万円(4.8%増)となった。

海外コンビニエンスストア事業は、物価高騰による消費抑制の動きが見られたが、ドルベースの米国内既存店商品売上高が前年を上回り、自営店と加盟店の売上げを合計したチェーン全店売上高は7兆7965億8700万円(74.7%増)、営業利益は3057億6500万円(82.9%増)となった。

北米の7-Eleven, Inc.は、米国市場での労働力不足や物流障害による供給制約といった問題が一部顕在化するなかで安定した店舗運営に努め、品質及び収益性の高いフレッシュフードやオリジナル飲料などの差別化商品の品揃えの拡充、約5000店舗で対応しているデリバリーサービス「7NOW」の取り組みなどの施策を推進した。

スーパーストア事業の営業収益は1兆0648億7600万円(20.4%減)、営業利益は12億9500万円(87.2%減)の減収減益だ。

そのうち総合スーパーの(株)イトーヨーカ堂では、事業構造改革を当連結会計年度内に完遂させ、ネットスーパーのセンター化、店舗網を首都圏及び大都市圏へ集中、強みである食のSPA化(企画から製造、販売の垂直統合)を通じた更なる差別化・収益化等の再成長戦略を引き続き推進していく。テナントを含む既存店売上高は前年を上回ったが、食品の荒利率悪化、燃料費調整単価高騰による水道光熱費の増加によって、営業損失は56億1700万円(前年同期は24億6500万円の営業損失)となった。

食品スーパーマーケットの(株)ヨークベニマルは、コロナ禍発生以降、好調に推移してきた食品の売上げが減少に転じたことを主因に既存店売上高は前年を下回ったが、ヨークベニマル店舗において総菜を製造、販売していた(株)ライフフーズと2022年3月1日付で合併したことによって商品荒利率は改善し、営業利益は119億9900万円(12.7%増)となった。

百貨店・専門店事業の営業収益は3373億6900万円(33.9%減)、営業損失は7億9400万円(前年同期は102億1700万円の営業損失)。百貨店においては、前年の営業時間の短縮や入店者数制限の反動によって既存店売上高が前年を上回ったが、水道光熱費をはじめとする販売管理費の増加を吸収しきれず営業損失となった。また、

レストランでは、前年の営業時間短縮や酒類提供制限からの反動、外食ニーズの回復によって業績は改善傾向であるものの、黒字化には至らなかった。

また、事業ポートフォリオの考え方に基づき、当社が保有する(株)そごう・西武の発行済株式の全部を
Fortress Investment Group LLCの関連事業体たる特別目的会社である杉合同会社へ譲渡する契約を締結し、実行に向けて協議を重ねている。

金融関連事業の営業収益は1457億円(0.2%減)。営業利益は299億5200万円(1.1%減)。(株)セブン銀行の国内ATM設置台数は2万6660台と、前年同期に比べて466台増えた。各種キャッシュレス決済に伴う現金チャージ取引件数が伸長したことにより、1日1台当たりの平均利用件数は100.4件(前年同期差4.1件増)となり、ATM総利用件数は前年を上回った。なお、同行における現金と預け金は、ATM装填用現金を含めて8955億円となった。

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