イオンモールnews|第3Q営業収益2946億円26%増・経常12%増
イオンモール(株)(千葉市美浜区、岩村康次社長)が2023年2月期第3四半期の決算を発表した。
2022年3月1日~11月30日の業績は、営業収益2946億円(前年同期比26.3%増)、営業利益324億9900万円(14.6%増)、経常利益266億2400万円(12.1%増)、四半期純利益104億2800万円(36.6%減)と増収減益だった。
営業利益率11.0%、経常利益率9.0%。
国内事業の営業収益は2368億5900万円(前期比123.6%)、営業利益は324億9900万円(114.6%)の増収増益だ。コロナ前の2019年度比では、営業収益は115.8%だが、営業利益は67.73%と回復に至っていない。
3月16日に発生した福島県沖地震の影響により、東北の一部モールを臨時休業した。一方、新規感染者数の減少に伴って7月上旬までは売上げトレンドは改善基調だったが、7月中旬以降、第7波の急拡大に伴い、集客面に大きな影響が及んだ。9月以降、新規感染者数は減少基調となり、「イオンモールのSDGsフェス」の開催、TVCMでのプロモーションなど、集客強化に向けた営業施策を積極的に展開した。
既存モール専門店売上高は前期比110.0%(対象85モール)と伸長したが、2019年度比では88.5%(対象83モール)となった。
4月にTHE OUTLETS KITAKYUSHU(福岡県)を、10月にイオンモール土岐(岐阜県)をオープンし、既存モールでは12モールでリニューアルを行った。
海外事業(1月~9月)の営業収益は580億0100万円(139.1%)、営業利益は81億6000万円(127.3%)の増収増益だ。2019年度対比でも、営業収益は161.0%、営業利益は133.2%と伸長した。
市場規模の大きな中国事業は、営業収益が402億9500万円(前期比128.2%)、営業利益は56億6300万円(107.9%)の増収増益。2019年度比でも営業収益は152.1%、営業利益は137.9%と、高い伸びだ。
中国では、4月以降、新型コロナウイルス感染症が急速に拡大、ゼロコロナ政策に基づく厳しい行動規制が敷かれたことで一部の同社モールを臨時休業したことから、第2四半期(4月~6月)の既存モール専門店売上高は前期比75.4%(対象21モール)となった。7月以降も北京・天津エリアでは行動規制が継続されたが、蘇州市、武漢市などの成長性の高い都市では消費トレンドに回復基調が見られ、当第3四半期(7月~9月)では前期比100.8%に改善した。その結果、当第3四半期連結累計期間の既存モール専門店売上高は前期比86.8%となったが、一時休業期間中の固定費19億1500万円を「新型コロナウイルス感染症による損失」として営業原価から特別損失に振替計上した影響によって、営業利益は増益となった。なお、2019年度対比では91.4%(対象19モール)となった。
既存モールでは、イオンモール天津中北(天津市)において増床リニューアルを実施し、11月のグランドオープンに向けて9月9日に先行オープンした。また、イオンモール武漢経開(湖北省武漢市)、イオンモール武漢金銀潭(湖北省武漢市)、イオンモール広州番禺広場(広東省広州市)、イオンモール蘇州新区(江蘇省蘇州市)においても専門店や施設面を刷新するリニューアルを実施した。
イオンモールが注力するベトナム事業は、営業収益が93億9800万円(前期比165.3%)、営業利益は22億8800万円(161.9%)と増収増益となった。2019年度比では、営業収益は254.6%、営業利益は260.7%と2.5倍の伸びだ。7月以降、新型コロナウイルス感染症が全土に拡大し、政府指示による社会隔離措置が実施されたため、同社モールでは専門店を臨時休業した。当第3四半期(7月~9月)には政府がウィズコロナ政策に転換したことから全業種の専門店で営業を再開した。また、各モールで実施した営業施策の効果もあり、当第3四半期の既存モール専門店の売上高は前期比965.2%(対象6モール)と大きく伸長した。その結果、当第3四半期連結累計期間の既存モール専門店売上高は前期比222.6%となった。なお、2019年度対比では143.6%(対象4モール)となった。
カンボジア事業は営業収益が39億6800万円(前年比191.9%)、営業利益は9億7500万円(251.5%)と増収増益となった。2019年度比でも営業収益は132.5%、営業利益は104.9%。
インドネシア事業は営業収益が43億3800万円(前年比171.6%)と増収も、営業損益は7億5600万円(前期は6億1800万円の営業損失)となった。2019年度比では、営業収益は151.8%、営業損益は9億6700万円の減益。