三越伊勢丹news|第3Q売上高3672億円16.7%増・経常利益256億円
(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、細谷敏幸社長CEO)が、2023年3月期第3四半期の決算を発表した。
売上高は3671億9400万円(前年比16.7%増)、営業利益は245億5200万円(716.4%増)、経常利益が256億1700万円(559.2%増)、四半期純利益が195億6200万円(前年同期は9億2300万円)だった。
営業利益率は6.7%、経常利益率は7.0%。
中期経営計画(2022年度~2024年度)の初年度となる今年度は、「再生」の確度を高め、「結実」を見越した「展開」を仕込み始める1年として位置づけている。
「高感度上質戦略」では、伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店の個人外商売上高が好調に推移しているほか、水際対策の緩和による訪日外国人の増加、円安も追い風となり、2022年10月に設置した「海外顧客担当」の売上高が大きく伸長した。
「個客とつながるCRM戦略」では、つながる個客の数の拡大と、利用額・頻度の向上を推進している。とくに、三越伊勢丹アプリ会員数は、前年、計画ともに大きく伸長したことで、識別顧客数、識別顧客売上高の拡大を牽引した。また、グループ企業が運用している公式SNSアカウントのフォロワー数も拡大しており、百貨店の利用が少ない個客とも、日常的につながる状態を強化している。
主力の百貨店業の売上高は3158億8300万円(12.4%増)、営業利益は175億8300万円(前年同期は営業損失61億9500万円)。
人の往来が再開したことで個人消費が堅調に推移しており、首都圏店舗計ではコロナ禍前の水準を回復、全国計ではコロナ禍前に近い水準にまで回復した。
伊勢丹新宿本店では、海外からの顧客がコロナ禍前の来店客数に回復していないなか、上期は統合以降最高の売上高を記録し、通期においても、過去一度しか達成していない3000億円超の売上高を見込めるほどの力強い回復となった。とくに、ラグジュアリーブランド、宝飾・時計等の高額品が、上期に引き続き好調に推移した。
オンラインの取り組みでは、全国のグループ店舗をリモート接客でつなぐ、「三越伊勢丹リモートショッピング」による売上高が、前年、計画ともに上回った。また、仮想都市型メタバースの「REVWORLDS」では、百貨店リアル店舗や外部企業等との連携企画を強化したほか、アバターのアクセサリ装着機能等の拡充にも取り組み、累計ダウンロード数は計画を大幅に上回った。
海外百貨店では、中国はコロナ等による影響で、厳しい状況が続いているが、マレーシア、シンガポール、米国の各店舗は、来店客数、一人当たりの購買単価が2019年水準にまで回復する等好調に推移した。
クレジット・金融・友の会業は、売上高229億9600万円(前年同期比0.3%減)、営業利益31億0800万円(34.1%減)。
不動産業は、売上高142億2000万円(8.6%増)、営業利益29億9500万円(27.5%減)。
その他の事業は、売上高577億2000万円(49.2%増)、営業利益6億6400万円(220.1%増)。