ノジマnews|第1Q売上高1890億円10.1%増・経常利益50.2%増の増収増益
(株)ノジマ(神奈川県横浜市、野島廣司社長)が2025年3月期第1四半期の決算を発表した。
4月1日~6月30日の業績は、売上高1890億6400万円(前年同期比10.1%増)、営業利益77億7900万円(49.8%増)、経常利益86億3500万円(50.2%増)、EBITDA(経常利益+支払利息+社債利息+減価償却費+のれん償却額-持分法による投資利益)154億1000万円(33.2%増)、四半期純利益55億9500万円(68.7%増)の増収増益だった。
営業利益率4.1%、経常利益率4.6%。
ノジマの中心的事業であるデジタル家電専門店運営事業の売上高は681億4300万円(10.0%増)、経常利益は39億8100万円(3.1%増)。物価上昇で商品単価の値上がりから洗濯機が伸び悩んだ一方、猛暑によりエアコン等季節品の需要が高まったことから、家電小売業界の総合的な売上げは堅調に推移した。
「DXプロジェクト」のサービスを活用し、顧客一人ひとりに親切丁寧な対応ができるよう人材育成に取り組んだ。店舗については、店舗数の少ない千葉県を中心に5店舗を新規出店。商品別では、エアコンや冷蔵庫等の販売が好調に推移した。
キャリアショップ運営事業の売上高は798億9800万円(4.9%増)、経常損失は16億4000万円(前年同期は経常損失7億9600万円)。携帯端末価格の値上がりによる買い替えサイクルの長期化や中古端末の需要拡大、窓口を含めたさらなるオンライン化の加速もあって、これまで以上に質の高い店舗運営が求められている。
安心・安全につながるセキュリティ関連サービスなど独自サービスをはじめ、顧客のニーズに合わせたコンサルティングを行った。また、顧客満足を高めるため最新機種の魅力が伝わるような店頭展開や接客に取り組んだ。
インターネット事業の売上高は175億1900万円(3.1%増)、経常利益は19億6500万円(22.7%増)。生活に不可欠なインフラである超高速ブロードバンドサービスの利用が増加するなか、グループ店舗でも NTT東日本やNTT西日本が提供するフレッツ光のサービス「@nifty 光」やメールサービスの案内をすることで、グループシナジーを発揮し、6月末時点でのブロードバンド会員数は129万件となった。
また、2023年3月に提供を開始した超高速サービス「@nifty光10ギガ」において、お客が安全かつ快適に利用できるよう、セキュリティ等のオプションサービスも含めた案内を行った。
海外事業の売上高は195億5900万円(47.6%増)、経常損失は8800万円(前年同期は経常損失1800万円)。東南アジア諸国においては、物価の上昇が緩やかになったことから個人消費が堅調となり、経済活動の回復が続いている。ただし、シンガポールは経済成長が鈍化傾向にあるほか、中東情勢等が景気に及ぼす影響については引き続き注視が必要な状況にある。このような状況下、お客に支持される店舗づくりをするため、更なる接客の質の向上に向けた人材育成と、改装など店舗への投資に取り組んだ。
金融事業の売上高は14億48500万円、経常利益は3億9400万円。米ドル/円相場は、一時は円買い介入とみられる動きもあったものの、日銀が大規模緩和策を維持したほか、国債の買いオペレーションの減額を先送りしたことから、日米金利差が開いた状態が当面続くとの見方が強まり、6月末には37年ぶりの水準となる160円台後半まで下落した。ユーロ/円相場は、日米金利差を意識した円売りが強まり、6月には一時172円台まで下落し、最安値を更新。
その他主要国の通貨に対しても、当第1四半期の円は下落基調となった。このような状況下、前年度に引き続き、「トラリピ世界戦略」と称し、トラリピが得意とするレンジ相場を形成しやすい「豪ドル/NZドル」「ユーロ/英ポンド」「米ドル/カナダドル」への分散投資の推進を行った。5月には店頭CFD取引を開始し、トラリピと親和性の高い商品を拡充した。
デジタル家電専門店運営事業では、デジタル家電専門店5店舗を新規出店、2店舗を閉店して224店舗となった。通信専門店1店舗を閉店し17店舗となった。合わせて241店舗となった。キャリアショップ運営事業では、直営店・FC店を合わせてスクラップアンドビルドにより7店舗を譲受、9店舗を閉店・譲渡し、958店舗となった。海外事業ではスクラップアンドビルドにより、2店舗を新規出店、3店舗を閉店し、115店舗となった。
通期は、売上高7650億円(0.5%増)、営業利益310億円(1.4%増)、経常利益600億円(4.3%増)、当期純利益210億円(5.1%増)を見込む。