J.フロントnews|年商1兆2905億円1.7%増も営業利益15.8%減
J.フロントリテイング(株)(東京都中央区、小野圭一社長)が2026年2月期の連結決算を発表した。
2025年3月1日~2026年2月28日の業績は、総額売上高1兆2904億8900万円(前年比1.7%増)、売上収益4450億9400万円(0.7%増)、事業利益505億9700万円(5.4%減)、営業利益490億1500万円(15.8%減)、税引前利益445億1500万円(20.2%減)の微増収、大幅減益だった。
国内顧客売上高やSC事業は堅調だったが、前期に急伸した百貨店免税売上高が大幅に減少したことが響き、減益となった。
売上収益に対する営業利益率は11.0%。

同社は、中期経営計画(2024‐2026年度)をスタートしている。この中期経営計画は、2030年を見据えた「変革期」と位置づけ、百貨店事業・SC事業など「リテール事業の深化」、飛躍的成長に向けた「グループシナジーの進化」、これらの戦略の実効性を高める「グループ経営基盤の強化」へ重点的に投資した。
百貨店事業の売上収益は2681億7500万円(1.7%増)、事業利益は309億円(9.1%減)、営業利益は298億5600万円(0.6%増)。
松坂屋名古屋店では大型改装が完了し、既存顧客の深耕と次世代顧客の獲得を目指す。大丸梅田店でも2025年10月から大規模改装に着手した。富裕層向け外商活動の広域化や体験型催事の強化も進めた。大阪・関西万博オフィシャルストアでは、社員の目利きを生かしたオリジナル商品が好評だった。また、次世代スイーツブランドの共同開発や新会社設立など、自社コンテンツの開発にも踏み込んだ。
SC事業の売上収益は672億7700万円(4.4%増)、事業利益140億0700万円(9.9%増)、営業利益136億6900万円(6.4%増)。
「渋谷PARCO」では建て替え後初の大型改装を実施し、ラグジュアリーやIPコンテンツを強化した。『ジョジョの奇妙な冒険』公式ショップやセガの国内初旗艦店など、訪日客も意識した「グローバルニッチ」戦略を推進した。
「渋谷PARCO」での取り組み成果などを踏まえ、「広島PARCO」ではエンタテインメントフロアをオープン、「仙台PARCO」では開業以来最大規模となる大型改装を実施した。 さらにゲームパブリッシング事業「PARCO GAMES」を立ち上げ、3作品を発売するなど新領域へ踏み出した。
デベロッパー事業の売上収益は813億9300万円(10.2%減)、事業利益は73億8600万円(11.6%減)、営業利益は70億2300万円(14.2%減)。
名古屋・栄エリアでは、名古屋市中区錦三丁目で開発中の「ザ・ランドマーク名古屋栄」の新商業施設「HAERA(ハエラ)」を2026年6月に開業する予定だ。神戸旧居留地では複合施設「神戸旧居留地25番館」への出資を決定し、街全体の価値向上を図る。一方で、前年の物件売却益の反動減や建築内装事業の大型案件減少が響いて、減収減益となった。
決済・金融事業の売上収益は135億0400万円(2.8%増)、事業利益は9億6200万円(41.2%減)、営業利益は9億2000万円(37.0%減)。
2025年2月の「PARCOカード」、3月の「博多大丸孔雀カード」の新規発行をもって、グループ内のカード発行業務の集約を完了した。これを機に、大丸松坂屋カードでは即時発行・即時利用サービスを開始し、グループ各社と連携した会員獲得施策を強化した。
売上収益は増収だったが、新カード発行に伴う会員獲得費用や広告宣伝費、人件費の増加が影響し、事業利益は減少した。
2027年2月期は、総額売上高1兆3470億円(4.4%増)、売上収益4690億円(5.4%増)、事業利益520億円(2.8%増)、営業利益470億円(4.1%減)、税引前利益420億円(5.7%減)、当期利益290億円(2.5%増)を見込む。
