スギニュース|2月決算年商4308億円・経常利益率5.6%の7つの政策

ドラッグストア業界第5位ながら、ユニークな経営を進めるスギホールディングス(株)の2017年2月期連結決算(2016年3月1日~2017年2月28日)。

売上高は4307億9500万円(前年同期比3.8%増、159億1000万円増)、売上総利益は1200億0800円(同3.7%増、42億9800万円増)、販売費及び一般管理費は971億7600万円(同 4.9%増、45億7900万円増)。
その結果、営業利益は228億3200万円(同1.2%減、2億8000万円減)、経常利益は238億7500万円(同 0.3%増、6400万円増)、これに伴い、親会社株主に帰属する当期純利益は149億4700万円(同2.3%増、3億4200万円増)。

増収にもかかわらず営業利益は減益となったが、営業利益率5.29%、経常利益率5.55%と業界きっての優良成績を誇る。

売上高の鈍化は、第1に売上高診療報酬改定に伴う薬価引き下げ、第2にC型肝炎治療薬販売の大幅な減少、および第3にインバウンド関連商品の販売の大幅な減少などによると分析している。

前期の具体的施策は7つ。
(1)店長・薬剤師・管理栄養士・ビューティアドバイザーなどへの実践・実学研修を行う「社内大学の設置」(2)薬剤師の業務生産性向上を目的とした「調剤業務および調剤システムの見直し・再創出」
(3)シニアの“都合の良い時間に、自分のペースで働きたい”とのニーズに応える「多様な働き方づくり」
(4)地域の人々の“いつまでも健康であり続けたい”とのニーズに応えるため、薬剤師・管理栄養士による気軽な“食と運動”の相談、また、“ウェルネス”の切り口からの健康食品・サプリメントなどの品揃えを充実した「次代に適合した売場の展開」
(5)行政・民間団体・地元企業等と連携した“健康フェア”、“食と運動の相談会”、“ウォーキング大会”、“朝市”などの共同開催等の「地域密着・深耕策の推進」
(6)本部機能を愛知県大府市に移転し、組織間のコミュニケーションをより活発化させ、素早く的確な意思決定ができる組織体制の構築
(7)「既存物流センターの再編」とその中核機能を担う「物流センター(大府センター)の構築」

店舗戦略は75店舗の新規出店、62店舗の中・大型改装、23店舗の閉店を実施。その結果、店舗数は前期末比 52店舗増の1048店舗と、大台の1000店を超えた。

今期の方針も具体的に7つ上がっている。
(1)マーチャンダイジング・サイクル・システムを駆使した個々の店舗ごとの「品揃え・棚割の最適化」、「単品管理による商品改廃のスピードアップ」および「自主マーチャンダイジングの推進・強化」
(2)お客様起点から“わかりやすい”・“買いやすい”売場をつくることを目的とした「店舗表示物の整理・再創出」及びコスト低減を図るための「内製化の実施」
(3)お客様と双方向にコミュニケーションを取ることで、お客様の来店を促し、来店頻度を増やし、買上点数を増やすことのできる「お客様囲い込み策の再創出」
(4)お客様と競争相手を見て、お客様ニーズに合致した売場を、自らの裁量権でつくることができる「スーパー店長の育成」
(5)社内資格制度を構築することで、コミュニケーション能力だけではなく、品揃え・売場づくり・在庫管理技術までも備えた管理栄養士・ビューティアドバイザーなどの「プロの育成」
(6)女性・シニアなどの“多様な働き方”や産み出した成果に基づく“生産性の高い働き方”を実現させるための「人事の諸制度の再構築」
(7)店舗運営業務の効率化を目的とした「店舗システムの全面的見直し」

非常に具体的でよろしい。

2018年2月期の連結決算予想は以下。
売上高4550億円(同5.6%増)
営業利益240億円(同5.1%増)
経常利益250億円(同4.7%増)
純利益157億00百万円(同5.0%増)

営業利益率5.27%、経常利益率5.49%の予測である。

検索ワード;スギホールディングス 売上高診療報酬改定 C型肝炎治療薬 インバウンド関連商品

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