マックスバリュ西日本news|中国事業から撤退/現地子会社を清算

M&A

マックスバリュ西日本(株)(広島市南区、加栗章男社長)は、中国事業を担っていた連結子会社の永旺美思佰楽(青島)商業有限公司を解散し、清算すると発表した。

2013年1月に中華人民共和国山東省青島市に永旺美思佰楽(青島)商業有限公司を設立し、8月には山東省青島市へ中国1号店を出店して3店舗まで広げた。しかし現在は1店舗を運営するだけだ。収益獲得のための取り組みを進め、2017年6月には増資による経営基盤の強化を図ってきたが、断念。国内事業に経営資源を集中すべきと判断して、清算手続きを行う。

イオンは2013年1月19日に、中国広東省広州市で食品スーパー「マックスバリュ」の中国1号店を開設した。その後、マックスバリュ東海が広東省、マックスバリュ中部が江蘇省、マックスバリュ西日本が山東省でそれぞれ出店を行ってきた。しかし思うように収益が得られず、店舗網も広がっていない。

【結城義晴の述懐】中国市場は現在も、成長市場である。世界の商業史を見ても、成長するマーケットでは総合スーパーへのニーズが強い。一方、スーパーマーケットは成熟した消費マーケットのなかでこそ、成立する業態だ。その意味では、早すぎる出店だった。そのうえ、中国では永輝超市というスーパーマーケットが奇跡的な近代化を果たして、中国流スーパーマーケットを確立した。マックスバリュは、残念ながら日本流だった。今回の西日本の決断は、他のマックスバリュ社にも影響を及ぼしそうだ。

■永旺美思佰楽(青島)商業有限公司 概要
所在地/中華人民共和国 山東省青島市
代表者/董事長 歌原 晃
事業内容/食品スーパーマーケット
設立年月日/2013年1月7日
資本金/1億5300万人民元(24億4600万円)
株主構成/マックスバリュ西日本株式会社 89.60%、永旺(中国)投資有限公司5.20%、青島永旺東泰商業有限公司5.20%

関連カテゴリー

M&A

M&A 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧