公取委news|「オーケーが競合店対抗値下げの補填取りやめ」と発表
公正取引委員会は8月10日(木)、オーケー(株)(神奈川県横浜市、二宮涼太郎社長)が、納入業者との価格交渉に際し、競合店対抗値下げ補填の要請を行っているとの報に接したことから、オーケーに対して、資料を求めたところ、オーケーから自発的に競合店対抗値下げ補填自体を取りやめた旨の報告を受けたと発表した。
公正取引委員会は、原材料価格等の高騰を踏まえた価格転嫁の円滑化に向けた独占禁止法執行の強化活動の一環として、大規模小売業者と納入業者との取引適正化のため、取引実態について情報収集を積極的に行っている。
オーケーに対して、優越的地位の濫用の観点から問題の有無確認のため、資料を求めていた。オーケーからの報告を受け、公正取引委員会は、競合店対抗値下げ補填の要請に伴う優越的地位の濫用の観点からの懸念は無くなったものと判断し、これ以上の対応を行わないこととした。
納入業者との納入価格の引下げにかかる交渉において、取引の対価の一方的決定が行われれば、優越的地位の濫用の問題となる。このことから今後、そのような行為が行われることがないよう、公正取引委員会は、オーケーに対し、優越的地位の濫用に関する考え方を説明し、今後とも、納入業者との取引の適正化に向けて監視を続けていく旨を伝達したとしている。
オーケーは、店頭で『万一、他店より高い商品がございましたら、お知らせください。値下げします。』のポスターを掲示している。ナショナルブランド商品について、オーケーの価格が競合店の価格(特売品・目玉品を含む)より高い場合、『競合店に対抗して値下げしました。』のPOPをつけ、値下げしている。
今回の公正取引委員会の公表を受けて、オーケーでは「『競合店対抗値下げ』について、今後、補填要請を取りやめる」と発表した。