6月百貨店統計|売上高2カ月ぶりに3%増/主力の衣料品が7カ月ぶりに前年超

日本百貨店協会から6月の「百貨店売上高概況」が発表された。調査対象店舗80社220店で前月と変わらず。

百貨店の6月の既存店売上高は4869億円9680万円、前年同月比3.1%増と2カ月ぶりに昨年を上回った。下旬にスタートしたクリアランスセールの前倒し効果、気温上昇による季節需要の高まり、土曜日1日増などの好調要因が重なり、主力の衣料品が7カ月ぶりに前年をクリア。また高額消費やインバウンドも好調で、3カ月異動平均値もプラスとなった。大阪北部地震で一部店舗の営業時間減少などがあったものの、そのマイナス要因をカバーすることができた。

顧客別に見ると、顧客シェア5.8%の外国人売上高は、6月16日~18日の端午節休暇もあって、52.5%増と大幅アップ。売上額281億円と好調に推移した。また、シェア94.2%を占める国内市場も前年比1.1%増で、7カ月ぶりにプラスとなった。

主要10都市は対前年比4.2%増と2カ月ぶりにプラス。
その中で名古屋が10.0%と二桁増。福岡7.6%、東京6.9%、大阪6.8%、横浜4.9%、札幌4.3%、京都3.1%、仙台0.9%とプラスが並ぶ。広島は0%と横ばい。神戸だけが▲32.7%と大幅に前年を下回った。

10都市以外の8地域は、▲1.0%。14カ月連続で減少した。
前年クリアしたのは、四国2.2%、九州2.0%、中部1.7%、関東0.9%の4地域。一方、近畿▲13.1%、東北▲4.3%、北海道▲1.3%、中国▲1.0%は低迷した。

主要5品目では「雑貨」「身のまわり品」「衣料品」が前年をクリア。
「雑貨」は9.5%増で19カ月連続で増収。とくに化粧品は15.8%の二桁増で、39カ月連続で伸長。美術・宝飾・貴金属も6.3%と15カ月連続で好調だ。
「身のまわり品」はラグジュアリーブランドが牽引し、6.0%増と好調に推移。
「衣料品」は、セールの前倒し効果で4.3%増と7カ月ぶりに増収。婦人服4.7%増、紳士服5.5%増、子供服5.1%増といずれも売上げを伸ばした。

一方で、減少したのは「家庭用品」と「食料品」。
「家庭用品」は▲3.0%で30カ月連続でマイナス。家具は、5.6%増加したが、家電の▲29.3%が響いた。「食料品」は▲1.5%で13カ月連続減少。とくに生鮮食品は▲3.0%で51カ月前年を下回り、苦戦が続く。

大手百貨店グループの6月の確報業績は下記の通り(%は前年同月比)。

(株)三越伊勢丹ホールディングスの国内百貨店事業は+7.0%。
(株)J.フロント リテイリングの百貨店事業は+5.3%。
(株)髙島屋は+3.9%
(株)エイチ・ツー・オー リテイリングの百貨店は+3.6%。

6月は大手百貨店グループもすべて前年をクリアし、伸長率も高かった。

>全国百貨店売上高概況2018年6月

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