日生協news|意識調査/節約したい1位「通信費」/お金をかけたい1位「貯蓄」
日本生活協同組合連合会(東京都渋谷区、本田英一代表理事)は、「2018年度全国生協組合員意識調査」の報告書概要版を発表した。
この調査は、暮らしや購買に関する意識・行動など、生活者の実情について明らかにするために1994年から3年おきに実施しているもので、今回で9回目になる。
日本生協連加盟の地域購買生協のうち、組合員数上位30位までの生協を対象に、生協組合員からの回答データを集約して分析した。
さらに、普段の食生活に関する組合員と一般消費者の比較調査や、一般消費者を対象にした意識調査も行った。(有効回答数:組合員N=3653 一般消費者 N=1800)
調査結果の概要は以下の通り。
⑴組合員に対して、節約したいこと、お金をかけたいことを聞いたところ、「節約したいもの」「やや節約したいもの」は、「通信費」(51.9%)、「葬儀」(36.3%)、「保険・共済」(30.7%)だった。一方、「お金をかけたい」「ややお金をかけたい」は、「貯蓄など将来への備え」(50.3%)、「趣味や娯楽、旅行」(39.1%)、「健康のための活動」(31.8%)が上位3位にランクインした。
⑵組合員に対して、昨年の今頃と比べて商品・サービスの購入に積極的になったかどうかを聞いたところ、「どちらかといえば積極的になったと思う」が8.1%、「ほとんど変化はないと思う」が56.1%、「どちらかといえば消極的になったと思う」が22.8%だった。
「どちらかといえば消極的になったと思う」は、消費増税後の2015年調査と比較して5.8 ポイント減少したものの、2012年よりも多くなっている。
消極的になった理由では、消費増税後の2015年の調査で「物価が上がったから」が最も多かったのに対して、今回は「収入が増えない(減った)から」の53.6%が最も多い結果となった。
⑶組合員と一般消費者に対して「カロリーの適切さ」「糖質の適切さ」「脂質の適切さ」「塩分の摂取量」「栄養バランス」「カルシウムの摂取量」「アレルギー物質」の7項目について、普段の食生活で注意できているかを聞いたところ、どちらも「栄養バランス」についての関心が特に高く、「注意できている」「まあ注意できている」とした人はそれぞれ、組合員58.4%、一般消費者49.8%だった。
⑷一般消費者に対して食品購入先に求めることを質問したところ、「求める」「少し求める」と回答した割合が多かった順に「安全・安心」(90.1%)、「おいしい商品」(88.1%)、「誇張や隠し事をしない」(86.1%)となった。
世代ごとに差が見られたのは「価格を下げること」で、「価格を下げること」に対して「求める」と回答した割合は20代では51.7%に上った一方、50代では38.2%にとどまるなど、若い世代の方が強く求める傾向となった。
■2018年度全国生協組合員意識調査 概要
<組合員意識調査>
調査方法/郵送
調査対象/日本生協連加盟の地域購買生協のうち、組合員数上位30位までの生協に加入している組合員5945サンプル
総回答数/3653サンプル
実施期間/2018 年6月~10 月
<一般消費者意識調査>
調査方法/インターネット
調査対象/生協の組合員でなく、現在、生協の宅配・店舗を利用していない全国の女性
総回答数/1800サンプル
実施期間/2018年6月