経済産業省news|商業動態統計調査で大阪府の調査員が不正処理
経済産業省は、商業動態統計調査において、大阪府の統計調査員が不正処理を行ったことを公表した。統計調査員1名が、調査対象16事業所分の調査票について不正処理を行っていたと、3月4日(月)に大阪府から報告があった。
商業動態統計調査は、国の商業を営む事業所や企業の事業活動を明らかにするために、経済産業省が毎月実施する。主な調査項目は、商品販売額、月末従業者数などで、調査事務の一部を都道府県に委任している。
不正の具体的な内容は、2018年8月分から12月分の商品販売額、月末従業者数を、事業所に確認せずに、調査員が自ら調査票に記入して、大阪府に提出したというものだった。なお、この16事業所以外にも1件の事業所で、不正の有無を確認中と報告されている。
経済産業省では、大阪府に対して、再発防止策の策定・報告を指示するとともに、全都道府県の統計主管課室長に本事案を周知し、統計調査事務の適切な実施を改めて指導する。また、今回の不正による影響は軽微で、公表済みの統計数値の修正は必要ないという。
【結城義晴の述懐】「経産省よ、お前もか!?」。今年の年明け早々、厚生労働省の「毎月勤労統計」で不適切な調査が行われていたことが明らかになった。こちらは2004年以降、継続的に行われていたという悪質なものだ。経済産業省はそういったことから最も遠い役所だと考えられていたが、たとえ大阪府に委託した事業とはいえ、データ改ざんは否定できない。カビのようにはびこっていたとしたら、「影響は軽微」と安穏としてはいられない。