5月商業動態統計|商業販売額21.2減/ 卸売業24.7%減・小売業12.3%減

経済産業省が、5月度の商業動態統計速報を発表した。昭和28年(1953年)から始められた商業動態統計は、工業統計と並んで、国の基幹統計である。小売業・卸売業を営む企業と事業所・店舗の事業活動に関する動向の把握を目的とするもので、毎月、調査・発表される。

その5月の商業販売額は36兆5130億円で前年同月比21.2%減と大きく減少した。商業販売額は小売業と卸売業のすべての販売額である。

卸売業の販売額は25兆4480億円で24.7%減。そのなかで大規模卸売店の販売額は6兆9171億円で22.9%のマイナスだった。

小売業の販売額は11兆650億円と12.3%のマイナスだ。

小売業のなかでは自動車小売業が前年同月比35.2%減、各種商品小売業(百貨店など)が34.9%減、織物・衣服・身の回り品小売業が34.3%減、燃料小売業が28.6%減、機械器具小売業が5.8%減、その他小売業が4.2%減、医薬品・化粧品小売業も3.1%の減少となった。一方、飲食料品小売業が2.2%の増加、無店舗小売業が同0.3%の増加となった。

百貨店・スーパー販売額は1兆4555億円、前年同月比13.4%のマイナス。スーパーは1兆2811億円の6.9%増(既存店は4.5%増)だったが、百貨店は1744億円の64.1%減(既存店は63.6%減)の大幅減収となった。商品別では衣料品が60.0%減と大幅に減少したが、飲食料品は6.4%増加した。

コンビニエンスストアの売上高は9271億円で9.6%の減少だ。ファストフードと日配食品は11.2%減、加工食品9.3%減、非食品6.3%減。

家電大型専門店販売額は3791億円で8.6%の増加。情報家電が40.6%増、AV家電が19.8%増、生活家電が8.6%の増加となった。一方、カメラ類が60.9%減、通信家電が27.1%減と大幅な減少となった。

ドラッグストア販売額は6069億円で6.4%増だ。ヘルスケア用品(衛生用品)・介護・ベビーが28.5%増、食品が20.7%増と大きく増加した。一方、ビューティケア(化粧品・小物)が18.5%減、健康食品が6.3%減少、OTC医薬品が5.2%の減少となった。

ホームセンター販売額は3382億円で、11.2%の増収だ。インテリアが23.9%増、DIY用具・素材が21.3%増、電気が15.0%増、園芸・エクステリアが13.9%増と好調だった。一方、オフィス・カルチャーが20.7%減、カー用品・アウトドアが3.2%減だった。

小売業態別の販売額を伸び率順に並べると以下の通りになる。

ホームセンター     +11.2%(3382億円)
家電大型専門店     + 8.6%(3791億円)
スーパー        +6.9%(1兆2811億円)
ドラッグストア     +6.4%(6069億円)
コンビニエンスストア  ▲9.6%(9271億円)
百貨店           ▲64.1%(1744億円)

関連カテゴリー

統計 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧