8月家計調査統計|2人以上世帯の実収入1.2%増も消費支出は6.9%減

総務省統計局発表の「家計調査報告」によれば、8月の2人以上の世帯の消費支出は27万6360円と、物価変動の影響を取り除いた「実質」で前年同月比6.9%減少した。8月は例年夏休み需要、帰省需要で消費が活発となるが、コロナ禍で前年実績を大幅に下回った。また前年同月を下回るのは消費税率を10%に引き上げた2019年10月から11カ月連続となった。

一方2人以上の勤労者世帯の1世帯当たり実収入は、前年同月比1.2%増の52万8891円だった。

費目別消費支出(2人以上世帯)では、「保険・医療」が11.7%、「家具・家事用品」が8.1%と増加した。一方、大きく支出が減少したのは、23.4%減の「教養娯楽」、20.2%減の「被服及び履物」、12.5%減の「交通・通信」だった。

前年同月と比べた8月の消費行動で大きな影響が見られた主な品目は、「教養娯楽」のパック旅行費87.3%減、映画・演劇等入場料74.9%減、遊園地入場・乗物代72.9%減、文化施設入場料60.6%減。また、「交通・通信」の航空運賃95.9%減、鉄道運賃79.0%減、バス代67.1%減、有料道路料52.0%減も、外出自粛の影響が続いている。「食料」の飲酒代64.7%減、食事代33.4%減など、夏休み期間中の旅行や帰省などの自粛が大きく影響している。

一方で、「保健医療」の保健用消耗品(マスクやガーゼ)は146.9%増と引き続いて伸長している。巣ごもり需要から、「教養娯楽」のゲームソフト79.5%増、「食料」のチューハイ・カクテル44.4%増も好調だった。

 

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