12月SC統計|既存SC売上高14.4%減/コロナ第3波で都市部で客数大幅減
一般社団法人日本ショッピングセンター協会(東京都文京区、清野智会長)が12月のショッピングセンター(SC)販売統計を発表した。
・調査サンプル数は493SC(回収率49.3%)。
・調査は、2018年12月末現在の全3220SCの中から立地別・SC規模別に1000SCをサンプル抽出し、集計・算出している。
12月度の既存SC売上高(総合)は前年同月比14.4%減となり、前月と比較して3.1ポイント悪化した。
上旬から、新型コロナウイルス感染者が全国で1日に3000人に迫る勢いとなったことで、広域商圏の大型SC、都心のファッションビルなどでは外出自粛傾向がみられ、客数減が顕著となった。
中旬からは「GoToトラベル」キャンペーンの対象から一部地域が除外となり、続いて28日からは全国一時停止となったことで、観光客や帰省客が減少したことも影響した。
立地別では、総合で中心地域が23.2%減、周辺地域が10.2%減と、ともに前月よりマイナス幅を拡大した。また構成別では、テナントが16.6%減で前月より4.1ポイント悪化したが、キーテナントは5.8%減でとどまり、前月より0.9ポイント改善した。
中心地域・大都市では百貨店がキーテナントであるSCが多く、美術や宝飾などの高額品が好調だった。周辺地域では外出自粛傾向の強まりとともに、巣ごもり需要がさらに高まったことから、生活必需品を扱うGMS(総合スーパー)やスーパーマーケットのキーテナントが堅調だった。
クリスマスケーキ、オードブル、おせち、正月飾りなどが好調だった。衣料はホームウェアやインナーなどは好調だったが、アウターは苦戦した。飲食は感染拡大による宴会、忘年会の自粛傾向が強まり、苦戦が続いている。