2月商業統計|商業販売額47.8兆円3.3%増/小売販売額12.9兆円4.6%増
経済産業省大臣官房調査統計グループが毎月の商業動態統計速報を発表する。「商業」とは「小売業」と「卸売業」の総称であり、小売業・卸売業を営む企業と事業所・店舗の事業活動に関する動向を把握することを目的に調査される。
具体的には商業販売額の動向として、卸売業販売額と小売業販売額の動向、そして業態別の販売額の動向として百貨店・スーパー販売額、コンビニエンスストア、家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンターの統計数値が発表される。
2024年2月の商業販売額は47兆8230億円、前年同月比3.3%増加した。卸売業は34兆8870億円で2.9%増、小売業は12兆9370億円で4.6%増となった。商業販売額の季節調整済の前月比は2.5%、卸売業は2.8%、小売業は1.5%といずれも上昇した。
卸売業を業種別にみると、前年クリアしたのは医薬品・化粧品卸売業の11.6%増、衣服・身の回り品卸売業の10.7%増、食料・飲料卸売業の9.9%増、家具・建具・じゅう器卸売業の6.5%増加、農畜産物・水産物卸売業の5.4%増、化学製品卸売業の5.2%増、建築材料卸売業の1.6%増加、繊維品卸売業の1.0%増、各種商品卸売業の0.8%増。その他の卸売業は0.0%の横ばいとなった。一方、機械器具卸売業が1.1%減、鉱物・金属材料卸売業が0.8%減と前年を割った。
小売業を業種別にみると、最も伸長したのがその他小売業で、12.3%増。次に医薬品・化粧品小売業8.6%増、各種商品小売業(百貨店など)が8.4%増、無店舗小売業が6.1%増、飲食料品小売業が5.7%増、機械器具小売業が5.4%増、燃料小売業が2.3%増、織物・衣服・身の回り品小売業が0.7%増と続く。一方で自動車小売業のみ、8.6%の減少となった。
2024年2月の百貨店・スーパー販売額の動向を見る。百貨店・スーパー販売額は1兆7021億円で7.6%増加した。百貨店は4742億円、13.5%増、スーパーは1兆2280億円、5.5%増となった。商品別では衣料品が14.3%増、飲食料品が5.7%増、その他は9.6%増。
なお、百貨店・スーパーの季節調整済前月比は、3.3%の上昇となった。百貨店は8.6%上昇したが、スーパーは0.1%低下した。
百貨店の動向として、主力商品である衣料品は、身の回り品が24.5%増、婦人・子供服・洋品が17.9%増と2ケタ増。紳士服・洋品が6.6%増、その他の衣料品が0.1%増となったため、衣料品全体では18.4%増加した。飲食料品は同3.8%の増加となった。
スーパーの動向として、主力商品である飲食料品は5.9%の増加となった。衣料品は、身の回り品が4.2%増、紳士服・洋品が1.1%増、その他の衣料品が5.4%減、婦人・子供服・洋品が0.2%減となったため、衣料品全体では0.6%の増加となった。
コンビニエンスストアの2月の商品販売額およびサービス売上高は9768億円で、5.4%増加した。
商品別にみるとファーストフードと日配食品が3640億円で6.3%増、加工食品が2585億円で8.0%増、非食品が3075億円で4.2%増。売上げの内訳は、商品販売額が9300億円(6.1%増)、サービス売上高が468億円(6.1%減)だった。
そして最後に2月の専門店の販売額をまとめておく。業態別の詳細は主力チェーンの動向と合わせて別項で報告する。
家電大型専門店販売額は3423億円、前年同月比では1.4%減。⇒詳細
ドラッグストア販売額は6814億円、11.4%増。⇒詳細
ホームセンター販売額は2278億円、1.3%増。⇒詳細