3月SC統計|既存SC売上高7.4%増/春物衣料苦戦も雑貨・飲食がカバー
(一社)日本ショッピングセンター協会(東京都文京区、清野智会長)が3月の「SC販売統計調査」を発表した。調査対象は502ショッピングセンター(SC)。
既存SC売上高は前年同月比7.4%増加した。全国的に中旬まで気温が低く、春物衣料の動きの鈍かったSCが多かったが、新生活需要による雑貨の高稼働や春休み、卒業式、送別会需要による飲食利用が売上げを牽引し、前年超えとなった。また前年に比べて休日が2日多かったことや、館内イベント、カード施策などの販促活動が来館者数の増加に寄与した。
立地別にみると、中心地域は総合で8.9%増、周辺地域は6.6%増だった。なかでも中心地域・大都市はインバウンド客などの来館者数が増えて10.6%増と、とくに好調だった。
また地域別では、九州・沖縄が最も伸長率が高く、総合で10.4%増となった。観光地のSCが好調だったことにより、周辺地域も10.8%増と2桁伸長となった。国内外旅行客や春休みの学生の来館が多く、飲食業種が好調だった。
業種別では、「ファッション」は3月中旬までの低温基調で苦戦したものの、卒入学などのオケージョンや新生活需要でスーツやセレモニー商材は稼働した。「雑貨」は、キャラクター商材に加え、新生活需要で家具などが好調だった。 「医薬・化粧品」は、新生活需要でスキンケア商品や春物コスメが稼働した。「飲食」は、国内外旅行客や送別会などの団体利用、春休みの学生など若年層の利用、オフィスワーカーのランチ需要により、館の売上げを牽引した。