4月百貨店統計|売上高4441億円8.9%増・26カ月前年超、インバウンド牽引

(一社)日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が2024年4月の「全国百貨店売上概況」を発表した。調査対象は、71社177店。

4月の売上高は4441億円8.9%増と26カ月連続のプラスだ。コロナ前の2019年比でも2.0%増と、プラス基調を継続している。

円安効果などから増勢が続くインバウンドと、ラグジュアリーブランドを中心に高付加価値商材が牽引した。また月後半の気温上昇に伴い、初夏アイテムが好調に推移した。さらに花見需要や、新型コロナ5類移行後初となるゴールデンウィークが寄与し、入店客数も2.4%増で推移。

顧客別では、インバウンドが、円安効果と花見客の増加などから184.3%増の599億円(25カ月連続/シェア13.5%)と、2024年3月に495億円だった過去最高を更新。2019年比でも74.4%増と大幅に伸長した。購買客数は50.6万人(119.5%増)と、初めて50万人を超えた。

国内市場は前年比0.7%減と26カ月ぶりに減収。2019年比でも4.2%減となった。

地区別では、インバウンドと高額品が好調な都市8地区で前年実績を超え、好調を維持した。このうち、大阪、京都、福岡、東京の4地区では二桁増を記録した。一方、地方百貨店は苦戦した。

商品別では、主要5品目のうち4品目で前年をクリアした。この内、身のまわり品と雑貨は二桁増で、2019年比でも増収。ラグジュアリーブランドのバッグや時計、宝飾など高額商材や化粧品は引き続き国内外ともに好調だった。主力の衣料品は、天候要因により、ジャケットやカーディガン、カットソーなどが動いた。食料品は、生鮮食料品の価格上昇の影響などから前年実績を割ったが、弁当や惣菜は、花見需要もあり堅調に推移した。

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