7月SC統計|既存SC売上高2.7%増/セールや夏休みで来館者増
(一社)日本ショッピングセンター協会(東京都文京区、清野智会長)が2024年7月の「SC販売統計調査」を発表した。調査対象は499ショッピングセンター(SC)。
7月度の既存SC売上高は前年同月比で2.7%増加した。多くのSCでサマーセールの実施や夏休みに入り来館者が増加した。また猛暑により、衣料品や雑貨などの盛夏アイテムが高稼働した。一方で、前年に比べて休日日数が2日減ったことで、来館者が減少し、前年を下回ったSCもみられた。
立地別にみると、中心地域は総合で5.5%増、周辺地域は1.4%増となった。なかでも中心地域・大都市が7.1%増で、ターミナル駅周辺のSCや駅ビル、地下街へのインバウンド客の来館などにより好調だった。
また地域別では唯一、東北が1.6%減で、前年を下回った。月後半の雨天によって来館者が減ったSCや、テナント退店により苦戦したSCもみられた。一方、九州・沖縄は6.0%で最も伸長率が高かった。中部4.4%増、近畿3.4%増、関東2.4%増なども好調だ。
業種別では、「ファッション」はサマーセールが本格稼働したが、セール商品だけでなくプロパー商品と組み合わせて販売することで売上げを伸ばしたというSCが多かった。前月に引き続き夏物軽衣料が好調で、なかでも速乾や接触冷感などの機能性衣料が稼働した。一方、猛暑の影響でスーツなどの紳士衣料は苦戦した。
「雑貨」は、猛暑により日傘やサングラスなどの紫外線対策商品、ハンディファンや冷感グッズなどの暑さ対策商品が高稼働した。売れ筋商品については欠品も発生していた。
「飲食」は、全国的に好調で冷たい季節商品が稼働した。夏休みに入り、旅行客や家族連れが多くみられたほか、インバウンド客の来館があったSCでは高単価メニューが稼働した。