2月SC統計|既存SC売上高1.2%増/関東・中部・近畿好調

(一社)日本ショッピングセンター協会(東京都文京区、清野智会長)が2025年2月の「SC販売統計調査」を発表した。調査対象は530ショッピングセンター(SC)。

2月度の既存SC売上高は、前年同月比1.2%増。前年がうるう月だった反動があるにも関わらず、2022年3月以降、36カ月連続で前年をクリアしている。気温低下による冬物セール品や重衣料が好調だった。

立地別に見ると、中心地域は総合で前年同月比3.4%増、周辺地域は0.2%増となった。中心地域は大都市を中心にインバウンド客の来館が売上げを押し上げた。周辺地域はレジャー需要にも対応する広域商圏型SCが好調だった一方、気温低下による外出控えの影響があったSCもみられた。

地域別では、北海道の中心地域は前年同月比伸長率8.0%増となり、他地域と比較して最も伸長率が高かった。月上旬に春節や「さっぽろ雪まつり」の開催があったことで、インバウンド客の来館があったSCはとくに好調だった。

東北は総合で前年同月比伸長率2.1%減、北陸は4.5%減となった。日本海側を中心とした記録的な大雪により来館者が減少したことに加え、前年同月がうるう年だったことで当年の日数が1日減ったことも影響した。

関東は総合で前年同月比伸長率2.2%増、中部は同1.7%増、近畿は0.5%増となった。インバウンド客の取り込みができたSCは売上げを伸ばし、需要としては飲食や宝飾品が人気だった。季節商材では、バレンタインはSCによって好不調が分かれ、節分は不調だったとの声が多かった。

九州・沖縄は総合で前年同月比伸長率3.0%増となり、他地域と比較して最も伸長率が高かった。国内外旅行客の来館により飲食や土産品が好調だった。節分やバレンタインなどの季節商材も集客に寄与した。

業種別では、「ファッション」は、全国的に気温が低かったことで冬物セール商材や重衣料が稼働した。なかでも冬物在庫があった店舗で売上げを伸ばした。春物プロパー商材の動きは鈍かったものの、月後半から気温が上昇した地域では動きがみられた。卒入学や新生活需要により、セレモニー商材やスーツなども稼働した。

「雑貨」は、気温低下によりマフラーやタイツなどの防寒アイテムが稼働した。新生活需要で家具や食器なども好調だった。

「食料品」は、バレンタインの商品展開や催事により売上げにつながったSCがあった一方、高価格帯商品が売れず不振だったというSCもあった。価格高騰により、買い上げ点数が減っているとの声もきかれた。

「飲食」は、インバウンド客の来館があったSCを中心に好調だった一方、気温低下による外出控えで来館者が減ったSCでは売上げが伸び悩んだ。

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