【3月SC】売上高▲2.1%、消費者の節約マインドに苦戦

一般社団法人日本ショッピングセンター協会から3月のショッピングセンター(SC)販売統計調査が発表された。サンプル数は2月より5カ所増えて、524SC。回答率52.4%。

3月の既存SCの売上げは5507億9125万円で、前年同月比▲2.1%。テナントは4314億3301万円で▲1.8%、キーテナントは 1193億5824万円で▲3.3%と、すべてマイナスだった。特にキーテナントは2月がプラス1.4%だったので、4.7ポイントの落ち込みとなった。

不調要因は第1にテナントの退店、第2に気温の変動が激しかったこと、そして第3にその結果、春物衣料の苦戦。そんな中で好調だったと回答したSCもある。その要因は、リニューアルによる新規テナントの導入やイベント効果であった。

立地別・地域別の下記表を見ると、全国的に厳しい数字となっている。(表-1,2参照)

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中心地域で東北が9.9%プラス、九州・沖縄がプラス2.5%となったが、他はすべてマイナスとなった。

政令指定都市は「総合」で▲1.1%。
プラスだったのは3地域で、仙台市8.6%、北九州市2.6%、福岡市2.4%の3カ所だった。
他はマイナス。神戸市▲0.2%、川崎市▲0.7%、東京区部▲1.2%、札幌市▲1.3%、
名古屋市▲1.6%、京都市▲1.7%、横浜市▲1.8%、大阪市▲1.9%、千葉市▲4.7%、
広島市▲5.4%。

その他の地域(政令都市を含まない地域)は「総合」で▲2.9%。こちらはすべてマイナス。
中部▲1.1%、九州・沖縄▲1.7%、近畿▲2.5%、関東▲2.8%、東北▲4.0%、北陸▲4.4%、
中国▲4.6%、北海道▲5.4%、四国▲7.8%という結果だった。

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協会では、3月の不調の原因は、株価下落や消費マインドの悪化と分析している。内閣府が発表した3月の消費動向調査では、サービス等の支出を「今から減らす予定」と回答した割合が多かった。このマインドが既存店マイナスを引き起こした。大型商業施設は、消費マインドに直撃される。

>>>内閣府 消費動向調査はこちらから

各SCでは、リニューアルや新規テナントの入店、またイベントの実施などにより、積極的に消費マインドを刺激して集客を図る努力をした。しかし全体を俯瞰すれば、それが数字を動かすところまでいかなかった。

3月の業態別実績は、スーパーマーケットがプラス1.1%、コンビニが▲0.06%、総合スーパーが▲0.3%、百貨店が▲2.9%。SCは▲2.1%だから百貨店と総合スーパーの間となる。まあ、妥当なところか。

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