【4月コンビニ】熊本地震被災を跳ね返して既存店0.9%増

コンビニエンスストアの4月「統計調査月報」が、日本フランチャイズチェーン協会から発表された。

調査対象企業は、(株)サークルKサンクス、(株)スリーエフ、(株)セイコーマート、(株)セブン-イレブン・ジャパン、(株)ファミリーマート、(株)ポプラ、ミニストップ (株)、山崎製パン(株)デイリーヤマザキ事業統括本部、(株)ローソンの9社。ずっと10社だったが2015年12月統計から1社減った。12月1日にココストアがファミリーマートに統合されたからだ。どんどん減っていって、3社くらいになるかもしれない。いつのことだろう。2020年、東京オリンピックのころには、どのくらい減っているのだろう。

さてコンビニの4月の店舗売上高。

既存店は7780億2800万円、前年同期比0.9%プラス。12カ月ぶりのマイナスとなった前月から回復の兆しをみせた。全店ベースでは、8516億1400万円でプラス4.1%となり、こちらは38カ月連続で増加となった。

店舗数は全店ベースで5万4092店(プラス2.8%)。前年4月の店舗数は5万2632店だったので、1年で1460店舗の増加。単純計算では1店当りの月商は約1574万円、日販は52万4790円となる。

来店客数は、既存店が12億9182万人(▲0.2%)で2カ月連続のマイナス。全店では、13億9697万人(プラス3.0%)と、61カ月連続で増加。1店当りの月間来店客数はおよそ2万5820人。1日では約860人となる。

平均客単価は、既存店602.3円(プラス1.2%)。全店では、609.6円(プラス1.1%)となり、ともに13カ月連続のプラスとなった。

4月は、全国的に平均気温が高かったが、降水量が多く、客足に影響を及ぼした。来店客数は、全店ベースではプラスだったものの、既存店ベースではマイナス0.2%。しかし花見などの行楽需要により、弁当、おにぎり、デザートなどが売上げを伸ばした。また淹れたてコーヒー、フライヤーなどのカウンター商材が引き続き好調で、売上高は全店・既存店ともにプラスとなった。

既存店ベースの商品分野別構成比と売上高前年同月比は、次のとおり。

日配食品35.8%(プラス1.4%)
加工食品27.3%(プラス1.7%)
非食品31.3%(マイナス0.9%)
サービス5.6%(プラス4.7%)

日配、加工食品はプラスを維持。非食品はマイナス0.9%とふるわなかった。コンビニの非食品は減り続けている。しかし、前月比マイナス5.0%だったサービスが、プラス4.7%と9.7ポインも上昇した。

大手コンビニ3社の4月の概況を報告しよう。(%は前年同月比)

セブン‐イレブン・ジャパン  
総店舗数1万8650店
既存店売上高、プラス2.7%
全店売上高、プラス6.3%

ローソン
総店舗数1万2437店
既存店売上高、プラス1.7%
全店売上高、プラス4.2%     
既存店客数、833人、プラス0.6%
既存店客単価、593円、プラス1.0%

ファミリーマート
総店舗数1万0899店
既存店日販売上高、プラス2.3%
既存店客数、0.0%
既存店客単価、プラス2.3%
全店売上高、プラス5.2%

既存店売上高をみると、3社ともにプラス。セブン‐イレブンが2.7%、ファミリーマートが2.3%、ローソンが1.7%の増加だった。4月は熊本地震で多くの加盟店が被災したが、地震の影響で休業が相次いだ熊本県内でも、4月19日には約97%の店舗が開店にこぎつけた。また地震直後から素早い対応で、物資の輸送をしたのもコンビニ3社である。地震の影響が懸念されたが、各社とも前年同月比プラスを計上し、コンビニ業界全体もプラスとなった。

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