4月主要4小売業態統計まとめ|4業態揃って増収も、コンビニの伸び一番低い

4月度の主要小売業態別の売上高が出揃った。あらためて既存店の業績をまとめておこう。ここのところ低迷気味だった百貨店が14カ月ぶりにプラスとなり、微差ながら、コンビニの伸び率が一番低いという珍しい結果となった。昨年の熊本地震の反動なども要因のひとつにあげられるが、4業態すべてが揃ってプラスとなり、好調な月となった。

スーパーマーケット +1.0%
百貨店 +0.6%
総合スーパー +0.6%
コンビニエンスストア +0.3%

スーパーマーケットは、昨年に比べ日曜日が1日多かったことがプラスに影響して、1.0%増。花見需要は、天候に左右され、地域によりばらつきがあった。報道されている北海道産のじゃがいもの品不足によるポテトチップスは、特需が発生した店舗もあり、菓子類の売上げを伸ばす結果となった。イースターはまだまだ浸透していない。九州地区は昨年の熊本地震の反動でプラスを計上している。

百貨店は、0.6%増と14カ月ぶりでプラスとなった。円安株高によるストック効果で高額消費に弾みがついたこともあり、インバウンド売上高が221億円と過去最高額を記録し、22.9%増と5カ月連続で増収となったことが大きなプラス要因だ。また3回目を迎えたプレミアムフライデー効果は徐々に出てきたようで、食品や旅行用品に動きがみられた。

総合スーパーは、住関品は苦戦だが食料・衣料は好調で全体として0.6%増という結果。食料品は、農産、畜産、水産、惣菜すべてが好調で、花見需要効果も大きかった。衣料品は、紳士、婦人はわずかにマイナスだったが、その他衣料のパジャマ、婦人下着、紳士靴下、レイングッズなどが売上げを伸ばし、衣料全体ではプラスとなった。しかし、住関連は気温の変動に影響され、すべてのカテゴリーで前年を下回った。

コンビニは、0.3%増とプラスを維持したが、微差ではあるものの珍しく4業態の中で一番低い伸び率となった。気温の変動が激しかったために、麺類などのホット商品が売上げを伸ばした。また引き続きカウンター商材やおにぎり、調理パン、サラダ、デザートなどは好調に推移した。しかし花見需要は上旬、雨が多かったことが影響して、あまり効果がなかった。

最後に、すでに発表されているショッピングセンターの結果は、テナントが好調で2.1%増だった。ショッピングセンター協会では、構成別や地域別など細かく分類して統計をまとめているが、4月はどの区分をみても九州地方が大きくプラスとなっている。これは昨年4月に発生した熊本地震の反動によるもので、一部営業停止となった店舗が復旧したためである。

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