10月訪日外客数統計|17カ国が過去最高/ロシアは単月過去最多

日本政府観光局(JNTO)から10月の訪日外客数が発表された。訪日外客数は259万5000人で21.5%増、2016年10月の213万6000人を約46万人上回り、10月として過去最高となった。

国別の状況を見てみよう。
[東アジア]
中国66万3800人(31.1%増)、韓国62万0900人(38.1%増)、台湾42万1100人(18.8%増)、香港17万1100人(11.1%増)。4カ国とも10月として過去最高を記録した。

東アジア各国は、連休により旅行需要が高まった。中国は、中秋節休暇が国慶節休暇と重なって8連休、韓国は、旧盆休暇の秋夕が過去最高の10日間、また台湾は中秋節と双十節に合わせた特別休暇の設定で4連休となった。中国の好調要因はビザの緩和措置により個人旅行者が増えたこと、クルーズ船の寄港数が増加したこと。韓国は、チャーター便の就航。また全体を通してSNSなどの情報発信、プロモーション効果などが影響した。香港では10月までの累計が185万1400人となり、過去最高だった2016年の年間累計183万9193人を既に超えた。

[東南アジア]
タイ10万3500人(5.3%増)、フィリピン4万2100人(14.7%増)、マレーシア3万9400人(7.4%増)、ベトナム3万2500人(31.6%増)、シンガポール3万2100人(7.5%増)、インドネシア2万7100人(16.5%増)、インド1万2500人(8.5%増)。

旅行博への出展、メディアやSNSの情報発信、継続的な訪日プロモーションの効果によって、7カ国すべて10月として過去最高を記録した。タイは、前国王の葬儀にともなって、旅行商品の買い控えが見られた。しかしそれでも前年同月に比べて、3連休が1回増えたことや、航空座席供給量の増加も加わって、プラスを維持した。インドネシアは10月までの累計が27万1400人となり、過去最高だった2016年の年間累計27万1014人を超えた。またベトナムも10月までの累計が26万4400人となり、過去最高だった2016年の年間累計23万3763人を突破した。

[豪州・北米]
アメリカ12万5900人(5.4%増)、オーストラリア3万9400人(4.6%増)で10月として過去最高となった。アメリカは各種媒体で日本の露出が増えていることが好調要因。またオーストラリアは、JALが成田・メルボルンの就航を始めたことに加え、これを契機とした特別運賃キャンペーンが訪日意欲を高めた。一方、カナダは2万9400人で1.1%減少となった。これは、2017年が建国150周年であることから、国内旅行志向が高まっているためである。

[欧州]
イギリスは3万3200人(3.7%増)、フランスが3万0200人(0.5%増)、イタリア1万2600人(0.6%増)、スペインは1万2000人(9.0%増)となり、4カ国は10月として過去最高。メディアへの露出やプロモーション効果によるもの。一方、ドイツは2万2100人で3.4%減少した。航空座席の割り当て減少や、昨年あった大型クルーズ船の寄港がなかったことが影響した。

ロシアは9300人(43.9%増)、単月として過去最高となった。1月からのビザ緩和措置、極東ロシア発の航空路線の増便などにより、大きな伸び率となった。10月までの累計は6万3700人となり、2016年の年間累計の5万4839人を上回った。

10月は、ロシアが単月として過去最高、17カ国が10月として過去最高を記録した。その中で、香港、インドネシア、ベトナム、ロシアの4カ国は、2カ月を残してすでに2016年間累計を超えた。一方でカナダとドイツの2カ国が前年同月を下回った。

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