11月百貨店統計|冬物衣料・高額品好調で既存店2.2%増/大手企業もみな好調

11月の百貨店売上高概況が、日本百貨店協会から発表された。調査対象店舗80社226店は前月と変わらず。

既存店売上高は5396億3636万円、前年同月比2.2%と、2カ月ぶりに前年同月を上回った。

11月は、低気圧や寒気の影響を受け、全国的に気温が低かった。そのため、防寒需要が高まり、コートやセーターなど冬物衣料が売上げを伸ばした。また、富裕層とインバウンドによる高額消費需要に加え、中間層も高額消費に動いた。

顧客別に見ると、95.3%を占める国内需要が0.2%増と2カ月ぶりにプラスとなった。またシェア4.7%の外国人売上高は約253億円で74.5%増と高い伸び率。これは過去2番目の記録だ。

地区別に見ると、主要10都市は対前年同月比4.0%と4カ月連続でプラス。
大阪11.6%、福岡6.9%、横浜4.2%、仙台4.0%、東京3.8%、札幌3.4%、京都3.2%、名古屋2.8%、と8都市が前年を上回った。前年割れは、神戸▲28.0%と広島▲0.7%の2都市だけだった。

10都市以外の地域は▲1.6%で7カ月連続減少。
四国1.3%、関東1.1%、九州1.0%、中国0.8%の4地域は好調だったが、近畿▲16.4%、北海道▲5.1%、東北▲3.4%、中部▲0.4%が不調に終わった。

主要5品目の11月の動向では、「雑貨」が11.9%と二桁増で12カ月連続プラスを示した。とくに化粧品は23.7%増で、これは32カ月続いている。また美術・宝飾・貴金属も7.4%と好調で、8カ月連続で前年比プラス。冬物商材が好調で、「身のまわり品」と「衣料品」も堅調。

業態間競争の厳しい「家庭用品」▲1.3%と、生鮮が不振の「食料品」▲0.7%が前年割れ。

大手百貨店グループの11月の業績は下記の通り(%はすべて対前年同月比)。

(株)三越伊勢丹ホールディングスの国内百貨店事業は+1.6%。
(株)J.フロント リテイリングの百貨店事業は+7.8%。
(株)髙島屋は+6.5%。
(株)エイチ・ツー・オー リテイリングの百貨店は+6.9%

11月は、大手百貨店グループは、すべて前年を上回った。とくにJ.フロント リテイリングは8%に届く伸長。髙島屋、エイチ・ツー・オー リテイリングも6%越えと好調だった。

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