12月コンビニ統計|既存店0.3%減/2017年総売上高10.7兆円1.8%増

日本フランチャイズチェーン協会から、12月のコンビニエンスストア「統計調査報告」と2017年の年間動向が発表された。

調査対象企業は8社。(株)スリーエフ、(株)セコマ、(株)セブン-イレブン・ジャパン、(株)ファミリーマート、(株)ポプラ、ミニストップ(株)、山崎製パン(株)デイリーヤマザキ事業統括本部、(株)ローソン。

まずコンビニエンスストアの2017年の年間動向

2017年は、カウンター商材および弁当・惣菜などの中食、またデザート・冷凍食品が好調に推移した。少子高齢化、単身世帯・共働き世帯の増加など、ライフスタイルの多様化に応えて、これら即食・簡便商品の品揃えを強化したことが大きい。しかし、既存店の客数の減少が売上げにも影響を及ぼした。

年間売上高は、既存店ベースは9兆4738億円、昨対比▲0.3%。全店ベースでは10兆6975億円、昨対比1.8%。

来店客数は、既存店ベース154億9208万人のマイナス1.8%。全店ベースでは0.7%増の173億0327万人。2月、8月、10月は前年割れだった。2月はうるう年の反動、10月は台風の影響を受けた。

客単価は、既存店ベースでは611.5円で(1.5%増)、全店ベースでは618.2円(1.1%増)。

年間既存店ベース売上高は3年ぶりの減少で、12月まで7カ月連続マイナス。年間客数は12年連続ダウン。12月まで22カ月連続。

その売上高と客数減を、店舗数増で補っている。総店舗数は5万5322店となって、純増1694店舗の3.2%の伸び率だった。

そして2017年を締めくくった12月の動向

12月は店内調理などのカウンター惣菜やサラダなどの中食が引き続き好調。また全国的に気温が低かったため、麺類・スープ・中華まんなど、ホット商品の売上げが伸びた。

しかし、既存店の客数は12億7841万人の1.6%減で、その客数減少が響き、売上高は既存店ベースで8204億8200万円の0.3%減となった。7カ月連続でマイナスが続く。客数に至っては22カ月連続で減少している。

総店舗数は5万5322店で3.2%増。にもかかわらず、全店ベースの売上高は9255億5300万円で1.9%増。58カ月連続プラスが続いているが、店舗の伸びに売上高の伸びが追いついていない。その要因は客数に見ることができる。14億4505万人で1.1%の増加だからだ。2カ月連続でプラスとはいえ、既存店も全店ベースでも客数が落ちていることがわかる。

全店ベースの1店当たりの平均客数は月間でおよそ2万6300人、1日848人。1店舗当たりの平均月商1673万円、平均日販は54万円。

平均客単価は、既存店641.8円で1.4%増で6カ月連続、また全店は640.5円で0.9%増33カ月連続。つまり一品単価が上がっている分、客単価は前年をクリアしている。

12月の商品分野別売上高は、日配食品▲0.3%、加工食品▲0.6%、非食品▲0.3%。サービスだけが1.2%増と前年をクリアした。

最後に大手コンビニ3社の12月概況(%は前年同月比)。

セブン‐イレブン・ジャパン
総店舗数1万9979店
既存店売上高 +0.4%
既存店客数 ▲1.1%
既存店客単価 +1.5%
全店売上高 +3.5%

ファミリーマート
総店舗数1万7517店
ファミマ1万4387店、サークルK・サンクス2213店、エリアフランチャイズ(沖縄・南九州・JR九州R)917店
[ファミマ]
既存店日販売上高 ▲0.9%
既存店客数 ▲2.2%
既存店客単価 +1.3%
全店売上高 +26.1%
[サークルKサンクス]
既存店日販売上高 ▲4.8%
既存店客数 ▲5.5%
既存店客単価 +0.8%
全店売上高 ▲65.3%

ローソン
総店舗数1万3803店
既存店売上高 ▲1.0%
既存店客数 ▲1.2%
既存店客単価 +0.2%
全店売上高 +5.0%

12月の既存店売上高は、セブン-イレブンは0.4%プラス、ファミマ▲0.9%(サークルKサンクス▲4.8%)、ローソン▲1.2%。気になる客数はセブン‐イレブン・ジャパン▲1.1%、ファミマ▲2.2%(サークルKサンクス▲5.5%)、ローソン▲1.2%と前年割れが続く。

コンビニエンスストアに業態のライフサイクル現象が顕著である。すなわち成熟期から衰退期に向かう?

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