2月訪日外客数統計|251万人23%増/すべての国で過去最高を記録
日本政府観光局(JNTO)から2018年2月の訪日外客数が発表された。訪日外客数は250万9000人で前年同月比23.3%の増加。2017年2月の203万6000人を47万人以上も上回り、2月として過去最高を記録した。
航空路線の増便やチャーター便の運航、クルーズ船需要の増加などが、各市場で実施した訪日旅行プロモーションの効果と相まって訪日意欲を喚起した。また、昨年は1 月末にあった春節休暇が今年は2月となったことにより、その影響を受けた中華圏の国や地域などでは、訪日需要の押し上げに繋がった。
国別の状況を見ておこう。
[東アジア]
韓国70万8300人(18.1%増)、中国71万6400人(40.7 %増)、台湾40万0900人(16.9%増)、香港17万8500人(26.9%増)。
韓国・中国・台湾・香港ともに、2月として過去最高を記録した。昨年は1月末にあった旧正月(春節)休暇が今年は2月中旬となったことに加え、格安航空会社(LCC)を中心に地方への航空路線の増便やチャーター便の運航が相次いだことによる座席供給量の増加が、旺盛な訪日意欲をさらに後押しした。また、中国ではクルーズ船の需要が好調だったこと、査証発給要件の緩和に伴う個人旅行(FIT)の増加したことも訪日者数の高い伸びに貢献した。
[東南アジア]
タイ8万2000人(9.2%増)、マレーシア3万5300人(32.4%増)、フィリピン2万7500人(6.6%増)、シンガポール2万3500人(33.2%増)、ベトナム2万3400人(6.4%増)、インドネシア2万1100人(21.1%増)、インド7900人(5.5%増)。
6カ国すべてで、2月として過去最高を記録した。シンガポール、マレーシア、ベトナムは、昨年は1 月末にあった旧正月休暇が今年は2月中旬となったことが訪日者数増加の大きな要因だ。タイでは、2月の「さっぽろ雪まつり」に関連した訪日旅行商品の販売が好調だった。 マレーシアでは、航空会社と共同で展開した特別運賃キャンペーンやSNSでの情報発信など、継続的な訪日旅行プロモーションが訪日意欲を喚起した。
[豪州・北米]
アメリカ8万1900人(11.3%増)、オーストラリア4万5200人(11.1%増)、カナダ2万0800人(10.8%増)。
3カ国すべてで、2月として過去最高を記録した。航空路線の拡充に伴う座席供給量の増加や特別運賃キャンペーンの実施に加え、SNS やウェブサイトでの情報発信など、継続的な訪日旅行プロモーションが後押しとなり、訪日者数は堅調に推移した。
[欧州]
イギリス2万3900人(25.5%増)、フランス1万6300人(18.1%増)、ドイツ1万3200人(12.1%増)、イタリア5900人(8.3%増)、ロシア4900人(28.0%増)、スペイン4200人(19.3%増)と6カ国すべてが、2月として過去最高を記録した。
いずれの国も継続的な訪日旅行プロモーションの成果として、旅行先としての日本の認知度が高まっていることもあり、訪日者数は好調に推移した。フランスでは、昨年10月末から直行便が減便となったが、航空会社との共同広告やTV 番組での情報発信など、消費者に直接訴求したことで訪日者数は増加した。
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