セブン-イレブン、沖縄だけ残して6月青森、10月鳥取に進出

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セブン-イレブンが4月2日、ついに、青森と鳥取への進出を発表した。

昨年10月に、2015年夏に青森県へ出店することを表明していたから、それがいつかという時期の問題だけ残っていた。青森出店は2015年6月、鳥取出店は10月を予定すると正式に発表したことになる。
これで未出店地区は沖縄県だけとなった。

もともと物流網が整わなければ出店しないといわれるセブン-イレブン。青森県出店に向けては、現在、岩手県北上市に、弁当や惣菜などを1日25万食製造する食品工場や配送センターを建設中。この工場・配送センターから東北縦貫道を利用して青森県への商品供給を行う。

すでに昨年11月からFC加盟店を募集開始。出店すれば、得意の高密度集中出店(ドミナント出店)の展開を進めていく。

 

2015年3月末現在、東北エリアでは、福島県407店、宮城県368店、岩手県114店、山形県170店、秋田県60店の合計1119店を出店している。岩手県の場合、東日本大震災前までは内陸部での展開に限られていたが、震災後は沿岸部へも進出。2014年4月24日に陸前高田店へ初出店した。

一方、鳥取県にはJR西日本と組んで、駅ナカ出店から始める。5年間で50店の出店目標を掲げる。

セブン-イレブンはもともと、西日本には弱かった。セブン&アイ・ホールディングスの母体となったイトーヨーカ堂が東日本から北海道にかけて出店していたこともある。そこで四国・中国地方などはJR関連企業や地元のローカルチェーンなどとコラボレーションして出店する。

青森への出店で東北地方も一応、すべての県で橋頭堡を築き、そして秋10月には中国地方をカバーする。
沖縄を除く日本全国をネットワークすることになるセブン-イレブン。ナショナルチェーンとしての独走態勢に入っていることは誰も否定しない。

しかし、セブン-イレブンはなぜか、出店を急いでいるように見える。まだまだ県単位では出店余地を残して、そのまえに既存のドミナントエリアの強化をするという戦略方向も考えられるし、これまでの同社の歴史からすると、そのほうが妥当ではないかと思う。

全国制覇を急ぐ理由の第一は、セブン-イレブンが、セブン&アイ・ホールディングスの収益の大半を支えている点にあるだろう。
そして第二は、全くの個人的見解だが、会長に君臨する鈴木敏文さんの年齢との関係もあるだろう。鈴木さんが現役のうちに、全国制覇をする。

そのための最後の戦場は、奇しくも沖縄戦線となる。ここにはローソン+サンエーという強敵が待ち構える。当事者以外は興味津々で見守る闘いが繰り広げられる。今年の青森、鳥取進出は、その前哨戦である。

 

 

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