ヤオコーnews|川越市に500店1兆円体制の「新サポートセンター」完成
(株)ヤオコー(埼玉県川越市、川野澄人社長)が、新社屋となる新サポートセンターを竣工した。11月9日にはお披露目会が開かれた。
新サポートセンターは、「すべては、お店の先のお客さまの “お役立ち” のために」をコンセプトに、社員のコミュニケーションの活性化が図られ、よりスピーディーに意思決定が行われるように設計されてる。各階はワンフロアの広い空間で、部門横断的に仕事がしやすいよう仕切りも少なくしてある。また、業務の効率化、生産性の向上、働きやすさの実現のため、中庭を設けて自然採光を取り入れた。快適で健康的な業務環境が実現した。
建築の設計・監理は、ヤオコー川越美術館(三栖右嗣記念館)に続き、現代建築の第一人者、伊東豊雄氏が行った。
左から川野澄人社長、川野幸夫会長、伊東豊雄氏。
ヤオコーでは、「小売業はお客さまと接する店舗が最も重要だ。それをサポートするのが本部の役割」(川野澄人社長)から、本社の名称を今期からサポートセンターという名称に変えた。
また従来の本社は9階に分かれていて、各部署のコミュニケーションが取りにくかったということから、できるだけオープンなワンフロアとすることで、「風通しの良い環境をつくった」(川野社長)。
新サポートセンターは、地下1階、地上3階建てで、延床面積は1万4244.65㎡。ワンフロアは約3800㎡でほぼ正方形だ。1階が会議室や商談室、社員食堂など。2・3階がオフィス機能となる。川野社長の部屋は3階にあるが、2階にもオープンの執務スペースを設けた。ここにもコミュニケーションを強化したいというトップの考え方が表れている。
最大500名を収容できる大会議室。4つに分けることもできる。
中庭を設けて自然光と自然の風を取り入れる。
1フロアを広く取ってコミュニケーションのしやすい空間にした。
また3カ所の試食用キッチンや商品撮影のためのフォトスタジオも設けられた。さらに1階には従業員と地域住民の子どものための「ヤオコー川越保育園」がつくられ、来春開設される。
調理、試食のために3カ所のテストキッチンを設けた。ディスカッションの場でもある。
「本物に接することが大事」と言う川野幸夫会長の考えから、エントランスホールにはヤオコー川越美術館所蔵の作品を展示する。
「ローコスト建築に徹したが、従業員の働きやすさには投資している」(伊東豊雄氏)。
新サポートセンターは、旧社屋で働く700名の2倍の1400名を収容するキャパシティがある。首都圏500店舗、1兆円を目指すヤオコーにとって、新たなサポート拠点となる。業務開始は12月3日(月)。
■ヤオコー新サポートセンター 概要
所在地/埼玉県川越市新宿町1-10-1
業務開始日/2018年12月3日(月)
旧サポートセンター業務終了日/2018年11月30日(金)
構造概要/(主体構造)RC造(耐震壁付ラーメン構造)
規模/地上3階地下1階建
敷地面積/6039㎡
建築面積/3958㎡
延床面積/1万4244㎡
建築設計・監理/伊東豊雄建築設計事務所
建築施工/清水建設