日本SDGsアワードnews|味の素&イオン九州とオイシックス・ラ・大地が受賞

「ジャパンSDGsアワード」は、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた企業・団体の取り組みを促すと同時に、オールジャパンの取り組みを推進するために創設された。SDGs達成に資する優れた取り組みを行っている企業・団体を、SDGs推進本部として表彰する。アワードはSDGs推進円卓会議構成員から成る選考委員会の意見を踏まえて決定される。この円卓会議にはNGO・NPO、有識者、民間セクター、国際機関などの広範な関係者が集まっている。

令和元年は第3回目の開催となり、378団体が応募し、SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞1件、SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞2件、SDGs推進副本部長(外務大臣)賞2件の授賞となった。

味の素(株)九州事業所(佐賀市諸富町、田村光司九州事業所長)とイオン九州(株)(福岡市博多区、柴田祐司社長)をはじめ、約60の企業・団体が参画する「九州力作野菜」「果物」プロジェクト共同体が「SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞」を受賞した。

このプロジェクトは、2012年10月、味の素九州事業所が開発した「発酵副生バイオマス」入りの堆肥を使用した農産物の栽培実験としてスタートした。

この実験において発酵副生バイオマス入りの堆肥は、農産物の栄養価や味の向上に効果があることが認められた。このバイオマス化によって年間2000トンのCO2削減に相当する重油の削減が可能になった。

そして、「副産物の有効活用による重油使用ゼロによるCO2排出およびコスト削減(味の素九州事業所」→「高品質な肥料(発酵副生バイオマス混合堆肥)の製造と販売(堆肥製造業者)」→「安価で高品質な肥料による栄養価の高い付加価値のある農産物の栽培および販路拡大による所得増(農家)」→「ブランド化で差別化できる農産物の取り扱い(イオン九州)」→「売場提案による『九州力作野菜®』『九州力作果物®』の需要創造(味の素)」→「安全・安心・おいしい野菜・果物の消費(顧客)」という「バリューチェーン」が構築された。

直近での「九州力作野菜®」と「九州力作果物®」の生産者数は約200名、栽培面積は約1000haと、開始から5年間で生産者数と栽培面積は約5倍に拡大しており、九州の農業の活性化につながっている。

一方、2015年からオイシックス・ラ・大地(株)(東京都品川区、高島宏平社長)が協力しているTABLE FOR TWO(TFT)主催の「おにぎりアクション」が「SDGs副本部長(外務大臣)賞」を受賞した。

TABLE FOR TWOは2007年秋、世界の食の不均衡を解消することを目的として、日本で創設された。2017年までの約10年間で、日本国内外でのTABLE FOR TWOプログラムへの参加企業・団体数は700を突破した。食堂から始まったプログラムは、レストランやスーパー、自動販売機や披露宴など、さまざまな形で広がっている。

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