イオンnews|CJPTと「イオン福岡XD」始動/物流課題とCO2削減図る

イオン(株)(千葉市美浜区、吉田昭夫社長)、イオン九州(株)(福岡市博多区、中川伊正社長)、イオングローバルSCM(株)(千葉市美浜区、手塚大輔社長)とCJPT(株)(東京都文京区、中嶋裕樹社長)は、物流社会課題の解決とカーボンニュートラルへの貢献を両立する取り組みを、新物流センター「イオン福岡XD(クロスドックセンター)」で実施する。XDは商品を一時的に受け入れ商品を迅速に適切な場所へ届ける機能を有した物流拠点。


写真左から柴田祐司イオン九州取締役相談役、中川イオン九州社長、手塚イオングローバルSCM社長、CJPT中嶋社長

イオンでは物流最適化に向けて、仕入れから販売までの各流通段階における効率改善に取り組んできた。一方、CJPTは2021年4月、物流効率化と車両電動化の2本柱を目的に、トヨタ自動車や日野自動車、いすゞ自動車、スズキ、ダイハツ工業(現在は脱退)の4社による共同出資で設立された。

フェーズ1として2021年4月からイオングローバルSCMの南大阪RDCで協業を開始した。イオンの物流ノウハウとTPS(Toyota Production System トヨタ生産方式)の思想を組み合わせ、モノの流れの見える化・整流化を目指し「物流センター内作業改善による積載率向上」や「リアルタイムデータを活用した最適配送」を実現した。その結果、トラックの総走行距離を10%効率化、CO2排出量も10%削減した。

2022年9月からはフェーズ2として、イオン九州とともに、活動範囲を卸事業者や仕入先まで広げ、業界を超えた取り組みで、川上から川下まで一気通貫で物流を効率化してきた。今回はフェーズ3として、7月24日から本格稼働するイオン福岡XDでは、今までの取り組みを集約することで「物流効率化」の効果拡大を図る。また、「車両の電動化」を推進し、物流課題解決とカーボンニュートラルを両立させ、2030年までにCO2排出量35%を目指す。燃料電池(FC)小型トラック導入などCO2排出量削減を進めていく。

イオン福岡XDの具体的な取り組みは3つ挙げられる。第一の物流効率化の面では、物流センター作業改善による積載効率向上、物流平準化等による車両効率向上など店舗・センター一体となった取り組みを行う。データ活用と自動化技術面ではリアルタイム情報を活用した最適配送計画による効率化、自動化・省力化設備による作業負担軽減と生産性の向上を進める。これらの取り組みで総走行距離10%以上の短縮と30%出荷能力向上を目標とする。

第二は電動車へのシフトを進めるもので、全車両の15%を目標としてCO2排出量15%削減を目指す。第三の地域社会への貢献の面では、仕入先との情報連携による物流効率化、バース予約システム導入による荷待ち時間削減を目指す。ドライバー不足解消に向けて幹線物流でのダブル連結トラック活用、共同輸送に取り組む。イオンでは今回の取り組みをサプライチェーン全体に広げ、全国で物流課題解決とカーボンニュートラルを目指す。

■イオン福岡XD
所在地/福岡市東区みなと香椎四丁目1番1号 T-LOGI 福岡アイランドシティ1F・2F
賃借面積4万1335.80㎡(1万2503坪)

関連カテゴリー

戦略 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧