JCペニーnews|新型コロナ感染拡大が引き金で連邦破産法11条を申請

米国のJCペニー(テキサス州プラノ市、ジル・ソルタウCEO)が15日、連邦破産法11条に基づく会社更生手続きをテキサス州南部地区の連邦破産裁判所に申請した。連邦破産法11条は日本の民事再生法に当たる。

JCペニーは1902年 James Cash Penneyによって創業された伝統あるチェーンストアだ。日本ではゼネラルマーチャンダイジングストアと称されたが、米国商業センサスでディスカウントデパートメントストア業態に分類される。そのトップ企業だったシアーズ・ホールディングスはすでに一昨年2018年10月15日に倒産して、業態そのものの消滅に瀕していた。そのうえにネット販売の台頭で経営はひっ迫していたが、新型コロナウイルス感染拡大にともなう店舗閉鎖が最後の追い打ちをかける形となった。5月に入ってから米国の主要小売業の破綻が続く。衣料品チェーンのJクルー、超高級百貨店ニーマン・マーカスに続いて、3例目の破綻となった。

JCペニーは19年には18店舗を閉鎖し、家具や家電販売から撤退している。20年1月期の売上高は107億1600万ドル(1ドル100円換算で1兆0716億円)で前年比8.1%減、2億6800万ドルの純損失(前年は2億5500万ドルの純損失)だった。2期連続で250億円を超える赤字となっていた。

同社の発表によると、現時点で5億ドル(500億円)の手元資金を保有しており、法的手続きに入った後でも営業を続けるためのつなぎ融資である事業再生融資「DIPファイナンス」も 9億ドル確保している。今後は売却の可能性を探りながら、店舗の閉鎖も計画する。

同社は現在、49州とプエルトリコで846店舗を運営している。モールへの出店が多いJCペニーは、新型コロナウイルス感染症の拡大によって営業停止を余儀なくされている。それにともなって従業員9万人は一時帰休となっている。

 

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