ウォルマートnews|第3Q営業収益1528億ドル8.7%増/US部門のシェア伸長
ウォルマート(アーカンソー州ベントンビル、ダグ・マクミロンCEO)が10月31日で終わった2023年1月期の第3四半期を発表した。
営業収益は1528億1300万ドル(1ドル140円換算で21兆3938億円)で前年同期比8.7%増加した。営業利益は26億9500万ドル(3773億円)で53.5%減少し、純損失は17億9800万ドル(2517億円、前年同期は31億0500万ドルの純利益)となった。
CVSヘルスやウォルグリーンなどのドラッグストア同様、「オピオイド訴訟」関連の示談金33億ドルが計上された結果赤字となっている。オピオイド訴訟とは、CVSヘルス、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス、そしてウォルマートの3社に対して、中毒性のある麻薬オピオイドを使った鎮痛剤の過剰供給に加担したと裁判所が判断したもので、2022年11月に3社合わせて120億ドルの示談金の支払いに合意している。
部門別では、「ウォルマートUS部門」の売上高が1048億ドルで8.5%増、営業利益は51億ドルで4.8%増加した。既存店では売上高(ガソリン販売を除く)は8.2%増、客数は2.1%増、客単価は6.0%増。またeコマースは16%増加した。
「国際部門」の売上高は253億ドルで7.1%増。営業利益は9億ドルで1.1%減少したが、為替の影響を除けば3.2%増加した。
「サムズクラブ部門」の売上高は214億ドルで12.8%増、営業利益は6億ドルで18.3%増加した。既存店売上高は10.0%増、客数が4.8%増、客単価が4.9%増。さらに会員費収入も8.0%増加し、会員数は過去最高となった。
ダグ・マクミロンCEOは、「第3四半期はUS部門やサムズクラブ、インドのFlipkart、メキシコのWalmexなどを中心に堅調な売上げでした。とくにUS部門では食品販売においてマーケットシェアを伸ばし続けています。在庫も大幅に改善し、年末に向けて前進を続けていきます。インドの「The Big Billion Days」や、米国内での「Deals for Days」 イベント、そして感謝祭の食事を昨年と同価格で提供するなど、世界中の家族にとって手頃な価格で特別な時間となるよう、ウォルマートはお手伝いします」と述べている。
同社のマーケットシェアの拡大はインフレの影響でこれまで顧客ではなかった高所得者層が流入していることが要因として考えられる。