クローガー第1quarterも46四半期連続既存店増収

アメリカ最大スーパーマーケット・チェーンのクローガー。
米国内小売業売上高ではウォルマートに次ぐ第2位。
そのクローガーが記録を更新しました。46四半期連続既存店売上高増収。
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1カ月前の5月23日で2015年度の第1四半期が終了。その売上高は331億ドル、3兆3100億円。
これは0.3%の前年同期比増加。

アメリカの巨大チェーンストアはガソリンスタンドを駐車場に併設していることが多くて、従ってガソリン価格が低価に推移すると、全体の売上高に響く。今第1四半期のクローガーも、ガソリン販売を除くと6.4%の増加。これがすごい。
その中で、既存店売上高はやはりガソリン販売を除いて5.7%増加。これが46四半期の増益記録を塗り替えた。

純利益は6億19000万ドルで23.6%の増加。利益も十分に上げている。
この四半期の粗利駅は22.1%。前年同期比で1.2ポイント。
販管費は18.8%で、これは0.6ポイントの改善。

販管費は19%を切って、ウォルマートと同じレベル。それでいて売り場のレベルは決してディスカウントストアではない。
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今年度全体の1株あたり利益予測は3ドル80セントから3ドル90セント。これは前年度対比8~11%の見込み。

この成績を、55%の店舗がウォルマートと直接競合しているという条件の中で果たす。

同社CEOロドニー・マクマレンは胸を張る。
「クローガーは引き続き好調な売上げと利益を出しています」
全ての部門において、既存店売上高が増加した。

「我々のアソシエーツは、高い品質と品揃え、素晴らしい顧客サービスを顧客に提供し、またテクノロジーやデジタル能力をビジネスに加えることでショッピングエクスペリエンスを改善しています」

マクマレンは、46四半期連続増収の結果は、「カスタ マー・ファースト戦略」のおかげだと総括する。

M&A戦略も順調だ。

昨2014年に買収したのがバイタコスト・ドット・コム。これは健康食品のオンライン販売ビジネス。
一昨2013年に買収したハリス・ティーターからはやはり、オンライン販売の「顧客からの注文や店舗ピックアップのクリックリストの試用」などのデジタル・ツールを吸収して、クローガー本体に活用。

クローガーは経営統合で巨大チェーンとなってきたが、併合や吸収した企業の人材、システム、店舗、商品などを上手に活用する。もちろんもともとのバナーをわざわざクローガーに変更するといった愚は犯さず、ローカルチェーンの基礎単位を徹底的に活かす政策を貫く。

2015年1月期の決算では年間売上高1084億6500万ドル(10兆8465億円)、伸び率は10.3%。
純利益は17億2800万ドル(1728億円)、伸び率13.8%だったが、好調はそのまま維持されている。

盟友のイギリスのテスコがこの3年間、ほぼ減収減益を続けるのに対して、クローガーは絶好調。ウォルマートの本体との激烈な闘いこそが、クローガーの緊張感を維持させていると見るが……。

検索ワード;クローガー テスコ ウォルマート ドニー・マクマレン

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