イズミnews|「LECT」など新店効果で営業収益7298億円4%増/経常も7%増
(株)イズミ(広島市、山西泰明社長)は、2018年2月期の連結業績を発表した。
営業収益は7298億5700万円(前年同期比4.0%増)、営業利益384億8700万円(7.9%増)、経常利益382億0800万円(7.1%増)、純利益は269億3200万円(58.3%増)の増収増益となった。
営業利益は4.9%、経常利益率は4.8%。
小売事業の営業収益は、7105億4500万円(4.1%増)、営業利益は333億9700万円(6.8%増)だった。
4月20日には、熊本地震によりフロアの一部が休業状態だった熊本市南区の「ゆめタウンはません」が全館営業を再開。また、8月11日には子会社(株)ゆめマートが運営する熊本市北区「ゆめマート龍田」が営業を再開した。これにより熊本地震で被災した全店が営業再開を果たした。商品面では、品質・価格の両面で競争力のある品揃えを追及するMD戦略「いいものを安く」の領域の拡大を図った。それとともに、既存領域の掘下げも強化した。
店舗面では、4月に新業態となる大型複合商業施設「LECT」、5月に「ゆめタウン江津」、2月に「ゆめマート福津」を開業した。
LECTは「知・住・食」をメインテーマに据えた3つのゾーンで構成している。従来の商業施設の枠組みを超えたライフスタイル提案型の複合商業施設。同社はスーパーマーケット「ゆめ食品館」をはじめ、フードコート「サウザンドディッシュ」などの飲食・食物販といった食の分野を担っている。
春先の販売動向は、衣食住各分野が堅調に推移したものの、青果部門の市況の悪化や、鮮魚部門のアニサキス報道を受けた買い控えにより、食品分野で販売が鈍化した。その一方で、ホワイトデーや母の日などのハレの日需要については総合スーパーをもつという強みを発揮した。
夏場は、帰省時期に合わせたランドセル拡販など「三世代需要の早期取り込み」を図った。また、中元ギフト需要が引き続き堅調に推移。地元球団の広島東洋カープ関連グッズ販売も、チームが好調で伸長した。
秋口は、天候に恵まれたうえ、早めの気温低下にともなって衣料品、住居関連品で季節商品が売上げを伸ばした。また、初となるブラックフライデーなど季節催事が好評だった。
冬場は、不振の食品分野が復調した。それに加えて、歳暮ギフトなどの販売が伸びた。しかし、前期の熊本地震発生後の集中需要の反動で、厳しい結果となった。
この結果、当期における既存店売上高は、前年同期比では0.8%とマイナスだった。
小売周辺事業の営業収益は、988億3900万円(2.4%増)。営業利益は、43億6600万円(11.9%増)。LECTなど新店での新規会員獲得や、主力店舗の「ゆめタウン」に入居するテナントをはじめとした外部加盟店の取扱いを拡大したことで、電子マネー「ゆめか」やショッピングクレジットの利用が拡大した。これにより、「ゆめか」の累計発行枚数は、前期末617万枚に対し当期末は684万枚となり、67万枚増加した。