イズミnews|セブン&アイと業務提携/イトーヨーカドー福山店継承

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(株)イズミ(広島市、山西泰明社長)と(株)セブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区、井阪隆一社長)が業務提携に関する合意書を締結した。

イズミとセブン&アイグループの(株)イトーヨーカ堂は、同一業態を展開している。イトーヨーカ堂は業績立て直しのために、地方の不採算店舗を閉鎖してきた。今回の業務提携で、イトーヨーカドー福山店をイズミが継承する。また、イトーヨーカ堂と業務資本提携をしている(株)天満屋ストアと、イズミとの連携も今後、視野に入ってくる。

 

具体的な業務提携内容は次の通り。
(1)イズミとイトーヨーカ堂において
①仕入れの統合や輸入品・地域産品等の共同調達、その他商品の共同調達・商品供給等
②来春を目処としたイトーヨーカドー福山店の営業に関する引継ぎ
③西日本地域における店舗の共同運営、共同出店等の検討
(2)電子マネーの相互開放について
(3)相手グループ店舗内への出店について(ATMを含む)
(4)資材等の共同調達について
(5)プライベートブランド商品の取り扱いの検討について
(6)その他両社グループの企業価値向上に資することについて

セブン&アイでは、地盤の弱い西日本を強化できるとしているが、イズミにとっては、イトーヨーカ堂の店舗継承だけでなく、nanacoカードとの連携、セブン銀行のATM設置、セブンプレミアムの取り扱い等のメリットがある。さらに商品調達や資材調達などスケールメリットによるコストダウンも見込める。

イズミは中期計画として「2020年度営業収益9000億円、営業利益率6%」を掲げる。今回の業務提携はイズミにとって目標達成の原動力になる。

【結城義晴の述懐】西日本では「イオンの天敵」と言われるイズミ。この提携はイオン囲い込み作戦である。それは間違いない。同時にアマゾン対策にもなるだろう。ただし、実質的で直接的な互いのメリットは、第1にイトーヨーカドー福山店の継承であり、第2に電子マネーやカード、ATMなどでの提携だろう。第3に、セブン&アイを介してのイズミと天満屋ストアとの連携であろう。さらに万が一にも、東日本大震災や阪神淡路大震災のような震災が起こった時の、総合的な補完力は想定の中に入っているだろう。ヨークベニマル会長の大髙善興さんが、この提携に役割を果たしたと推測できる。

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