【7月コンビニ】梅雨前線で客数減だが客単価増で既存店売上高0.3%増

コンビニエンスストアの7月「統計調査月報」が、日本フランチャイズチェーン協会から発表された。

7月は梅雨前線の活動で西日本では降水量が多く、また関東甲信地方では梅雨明けが遅れた。そんな天候が、客足に影響を与えて、既存店ベースの客数は0.4%のマイナスとなった。しかし気温は高かったため、冷やし麺やアイスクリームなどの夏物商材の売れ行きが好調だった。また淹れたてコーヒーを含むカウンター商材は引き続き好調に推移している。今やコンビニの顔はカウンター商材である。

7月の実績結果は以下のとおり。

店舗売上高は、既存店ベースで8800億4300万円。前年同期比プラス0.3%で2カ月連続のプラス。全店ベースでは、9647億6600万円でプラス3.5%となり、こちらは41カ月連続で増加となった。

店舗数は全店ベースで5万4331店(プラス2.3%)。前年5月の店舗数は5万3095店だから、1年で1236店舗の増加となる。単純計算では1店当たりの月商は約1776万円、日販は約57万円である。

来店客数は、既存店が14億6067万人(▲0.4%)で、5カ月連続のマイナス。全店では、15億8112万人(プラス2.7%)と、64カ月連続で増加となった。1店当たりの月間来店客数はおよそ2万9100人。1日では約939人となる。

平均客単価は、既存店602.5円(プラス0.7%)。全店では、610.2円(プラス0.7%)となり、ともに16カ月連続のプラスとなった。

既存店ベースの商品分野別構成比と売上高前年同月比は、次のとおり。
日配食品36.1%(プラス1.0%)
加工食品28.4%(プラス0.7%)
非食品30.1%(プラス0.1%)
サービス5.4%(マイナス4.6%)
サービス以外は微増ながらプラスとなった。

大手コンビニ3社の7月の概況を報告しよう(%は前年同月比)。

セブン‐イレブン・ジャパン  
総店舗数1万8860店
既存店売上高、プラス1.7%
全店売上高、プラス6.5%

ローソン
総店舗数1万2537店
既存店売上高、▲2.3%
全店売上高、プラス1.1%     
既存店客数、884人、▲0.7%
既存店客単価、591円、▲1.7%

ファミリーマート
総店舗数1万1011店
既存店日販売上高、プラス1.9%
全店売上高、プラス5.4%
既存店客数、プラス0.6%
既存店客単価、プラス1.3%

7月の既存店売上前年同月比は、ファミリーマート1.9%、セブン‐イレブン1.7%、ローソン▲2.3%の順となり、9月にユニーグループと経営統合するファミリーマートが元気だ。ローソンは唯一、マイナスとなった。

ファミリーマートは好調の理由として、「ファミマ夏フェスタ」「ファミマの厳選セール」などの大型キャンペーンの成功をあげている。また中食が好調で、ファミチキ、フラッペの新フレーバーのヒット、調理麺やおむすび、飲料、アイスクリームなどの夏型商材も前年実績を上回ったと発表した。

7月の調査対象企業は、(株)サークルKサンクス、(株)スリーエフ、(株)セイコーマート、(株)セブン-イレブン・ジャパン、(株)ファミリーマート、(株)ポプラ、ミニストップ(株)、山崎製パン(株)デイリーヤマザキ事業統括本部、そして(株)ローソンの9社。

ローソンはポプラ、スリーエフ、セーブオンとの連携を進めている。またファミリーマートは9月1日にサークルKサンクスとの経営統合をするし、すでにココストアを傘下に収めた。その結果、「サークルk」「サンクス」「ココストア」「エブリワン」の4ブランドが消滅することが決定し、いよいよ3強の時代に入っていく。あとはイオンのミニストップと、北海道を中心に展開しているセコマのセイコーマート、山崎製パンのデイリーヤマザキだが、かれらがどう生き残っていくか。コンビニ産業はシンプルな競争構造になってきた。

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