3月百貨店統計｜売上高5109億円/既存店9.9%増で25カ月連プラス

(一社)日本百貨店協会（東京都中央区、村田善郎会長）が2024年3月の「全国百貨店売上概況」を発表した。調査対象は、71社177店。

3月の売上高は5109億3359万円で既存店前年同月比9.9%増で、25カ月連続プラスとなった。2019年比でも2.4％増と、コロナ前の実績を上回っている。

インバウンドと高付加価値商材が引き続き好調だった。各社が企画した外商催事や会員
向施策、物産展も好評で集客と売上に貢献した。月前半、低気温の影響から物商材の動きは鈍かったが、卒入学などのオケージョン関連は堅調だった。

顧客別では、円安と訪日旅行の花見シーズンがインバウンドを押し上げて148.4％増の495億円と、調査開始以来、最高額を更新した。2019年比でも49.3％増と9カ月連続でコロナ前の実績を上回っている。購買客数も、3月として過去最高の45.4万人となった。

地区別では、インバウンド効果と高額商材が好調な都市が9地区で前年実績を超え、12.9%と高伸した。

商品別では、主要５品目全てで前年をクリア。特に身のまわり品と雑貨は前年比２割を超える伸びを示した。ラグジュアリーブランドなど高額の高額品や化粧品は、国内外ともに引き続き好調で、一部商品では価格改定前の駆け込み需要も見られた。コロナ５類移行後、初の４月の花見商戦では、各社多様な企画を展開し好調なスタートを切った。