ホーム・デポ&ロウズのホームセンター2強は2016年上半期「増収増益」

米国ホームセンターの2強の上半期決算が発表された。

米国ナンバー1で世界最大のホームセンターのホーム・デポ。

The Home Depot logo
7月31日で終わった2016年度第2四半期までの業績を発表した。
5月~7月の第2四半期は、前年比6.6%増の 264億7200万ドル(100円換算で2兆6472億円)、営業利益は6.3%増の89億2700万ドル(8927億円)、純利益は9.3%増の24億4100万ドル(2441億円)と好調に推移。とくに既存店売上高は全米、カナダとメキシコ全体で4.7%、米国内でも5.4%とプラスとなった。
その結果、2月~7月までの上半期は、売上高492億3400万ドル(4兆9234億円・7.6%増)、営業利益167億1800万ドル(1兆6718億円・7.5%増)、純利益42億4400(4244億円・11.3%)と、「住宅景気が追い風になっている中で、過去最高の売上高と利益を達成した」(クレイグ・メナー社長兼CEO)。
2016年通期では売上高6.3%増、既存店売上高は4.9%増と予想する。

 

一方、第2位のロウズ。
Lowe's Companies, Inc. Logo

7月29日に終わった第2四半期は、売上高182億6000万ドル(1兆8260億円)で前年比5.2%増。営業利益5.1%増の62億8800万ドル(6288億円)、純利益は3.6%増の11億6700万ドル(1167億円)。
上半期は334億9400万ドル(3兆3494億円・6.4%増)、116億2600万ドル(1兆1626億円・5.8%増)、純利益20億5100万ドル(2051億円・14.0%増)と、こちらも増収増益。既存店売上高も4.0%アップと、住宅景気のフォローウィンドウを受けた。
ロバートA・二ブロック社長兼CEOは「期待通りの好業績を達成した」と胸を張る。また、「プロ顧客との関係性強化、戦略的優先課題であるオムニチャネルの経験促進、生産性と利益の追求を進めながら、2016年度の総売上高目標10%増を達成したい」と語る。今期はホームセンター及びハードウェアストア45店舗の出店を計画する。

アメリカのホームセンター業界は、2007年末から2009年に起こったサブプライム住宅ローン危機(Subprime mortgage crisis)以降、低迷を強いられてきた。この住宅ローン・クライシスが、リーマン・ショックの経済問題に発展したが、金融市場以外で最も影響を受けたのが、住宅産業とDIY業界だった。この経済危機で、ウォルマートに次ぐ米国小売業第2位だったホーム・デポは年商を下げ、ランキングを落とした。ロウズも同様の停滞を強いられた。

しかし、経済が復興し、同時に低金利による住宅需要の高まりで、ホームセンター産業も久々に好業績に沸いている。しかしアメリカのホームセンター産業は完全なる「複占」状態にある。産業レベルのシュリンクが複占現象を促進させ、産業の復興がその2社に、以前より大きな成果をもたらす。縮小と拡大の谷と山が、「寡占⇒三占⇒複占」現象を促進させる。これも日本のホームセンター業界にとって「すでに起こった未来」である。

 

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