ギャップnews|第3四半期の増収増益とアート・ペックCEOのPPM作戦

ギャップ(GAP)の第3四半期決算が発表された。10月28日で終了した8月から10月までの13週間の決算だ。

売上高は38億3800万ドル(1ドル100円換算で3838億円)、これは前年同期比で1.04%増。営業利益は3億7800万ドル、純利益は2億2900万ドル。純利益は12.3%増加して、1株あたりの利益は58 セントだった。こちらは13.7%の増加。

既存店売上高は3.0%の増加で、4四半期ぶりに業績は安定した。

ただし第3四半期までの39週の売上高は110憶7700万ドルで前年より1000万ドル落ち込んだ。それでもZARA、H&M、ファーストリテイリングに次ぐ世界第4位のカジュアルチェーンではある。

バナー別の既存店売上高は、ディスカウントフォーマットの「オールド・ネイビー」が4%増、レギュラーフォーマットの「ギャップ」が1%増。アップグレードフォーマットの「バナナ・リパブリック」は1%の減少。
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元コンサルタントで、2015年2月に就任したアート・ペックCEOのコメント。
「4四半期続けて、既存店売上高の増加をうれしく思います。バランスのとれた成長戦略が進んでいます。成熟したブランドは生産性を上げ、バリュー・ブランドとアクティブ・カテゴリーは成長を狙う。オンラインとモバイルに投資を行っています」

PPM分析を使ったコメントだ。PPMとはProduct Portfolio Managementの略で、自社の製品や事業を、市場における二つの指標から、「金のなる木」「スター」「問題児」「負け犬」の4つの象限に分けて分析する。

すなわち、成熟ブランドのギャップやバナナ・リパブリックは「金のなる木」として収益確保を第一義にしつつも、事業の延命を図る。オールド・ネイビーは「スター」で、投資を増加し、シェア拡大を狙う。女性向けスポーツウエアの「アスレタ(ATHLETA)」とオンラインやモバイルは「問題児」で投資を増やし、シェア拡大を狙う。

ギャップが復活してきそうな気配だ。

検索ワード:ギャップ オールド・ネイビー バナナ・リパブリック アスレタ

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