アスクルnews|火災から復活の18年5月期は3604億円7%増/経常56%減

アスクル(株)(東京都江東区、岩田彰一郎社長)は、2018年5月期(2017年5月21日~2018年5月20日)の本決算を発表した。

売上高3604億4500万円(前期比7.3%増)、営業利益41億9200万円(52.7%減)、経常利益39億4000万円(55.6%減)と増収減益だった。

売上高対比の営業利益率は1.2%、経常利益率は1.1%。

同社グループは、当連結会計年度を「ASKULLogiPARK首都圏」の火災(2017年2月16日に発生)から完全復活する基礎固めの年と位置づけ、全社一丸となって取り組んできた。

火災の影響により低下していた「LOHACO」のサービスレベルは、「ASKULValueCenter日高(「AVC日高」)」が2017年9月に全面稼働を開始したことで、おおむね従前の状態にまで回復した。

eコマース事業のうち、BtoB事業では、サーチエンジンで商品を検索した際に、同社のWEBサイトが上位に掲載されるような施策や、その商品を購入するための会員登録の仕組みを変更するなどの施策を行った。それが奏功して、新規の顧客数が飛躍的に増加した。

また、取引先との情報連携の仕組みを構築したことによって取り扱い商材の拡大スピードが速まり、顧客のニーズにタイムリーに応えることが可能になった。これらイノベーションの相乗効果によって、売上高は前期比で106億600万円の増収を確保した。

BtoC事業は、主力事業の「LOHACO」において、上期中は火災の影響によって、取り扱い商品数と出荷量に制限があり、販促等も抑制していたが、「AVC日高」の全面稼働に伴い、下期には売上高も回復し、当連結会計年度は増収を確保することができた。

また、ペット・ガーデニング用品を専門に扱う(株)チャームを2017年7月に子会社化した。これによる売上高増加が大きく寄与して、BtoC事業全体では30.0%の増収となった。

以上の結果、両事業を合計したeコマース事業の売上高は3533億1600万円(前期比6.8%増)となった。差引売上総利益は、オフィス生活用品やMRO商材(企業などが購入・調達する物品のうち、備品や消耗品などのこと。Maintenance, Repair and Operationの略)の増収によって、838億1600万円(前期比9.6%増)となった。

販売費及び一般管理費は、前期比19.3%増加の800億1900万円となった。出荷能力を補完するための業務委託費の増加や、地代家賃等の固定費の増加に加え、物流センター内で働くロボットの生産性を一層高めるための研究施設を設けるなどの先行投資も併せて行ったからだ。

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