マックスバリュnews｜北海道･東北･九州は増収/東海･中部･西日本が苦戦

イオングループのスーパーマーケット部隊であるマックスバリュ6社の第1四半期決算が発表された。増収は北海道と九州の2社。収益改善が見られたのが北海道、東北、九州の3社。減収減益は、東海、中部、西日本。なかでも西日本は赤字に転じた。全国的に4月、5月はスーパーマーケットにとっては消費が減速したとされるが、北海道と九州はインバウンド消費もあるのか、健闘している。

マックスバリュ北海道(株)（札幌市中央区、出戸信成社長）は、営業収益319億3900万円（前年同四半期比103.7％）、営業損失7600万円（前年は営業損失3億2200万円）、経常損失8300万円（前年は経常損失3億1600万円）、四半期純損失4600万円（前年は四半期純損失2億3200万円）と収益を改善させた。売上高は314億9100万円（103.8%）。これは客数100.4%ながら、買上点数の増加によって客単価が103.4%とアップしたことによる。インストアベーカリー、畜産、農産が好調に推移した。売上総利益は、66億3100万円（105.1％）、売上総利益率は0.3ポイント改善して21.1％になった。販管費は71億5500万円（101.2％）とアップしたが、経費コントロールによって販管費率は0.6ポイント改善して22.7％に抑えた。

マックスバリュ東北(株) （秋田県秋田市、佐々木智佳子社長）は営業収益259億2000万円（前年同期比98.0％）、営業利益２億1200万円（129.1％）、経常利益２億3700万円（140.9％）、四半期純利益は１億6100万円（前年は3800万円）と大きく収益性が改善した。これはマックスバリュ事業とディスカウント事業の共同仕入れによる商品競争力の強化やトレーナーの配置による商品化技術の向上、さらに店舗の商品在庫の適正化と売価変更ロスの削減に取り組んだ結果だ。売上総利益率は0.7ポイント改善して23.2％となり、営業総利益も101.3％となった。マックスバリュを３店、ザ・ビッグ店を２店を大型改装したこともあり、販管費は前年同期比100.6％。

マックスバリュ東海(株)（静岡県駿東郡、神尾啓治社長）は、営業収益556億2600万円（前年同期比98.1％）、営業利益9億1700万円（89.0％）、経常利益9億円（87.3％）、四半期純利益5億2700万円（76.1％）の減収減益だ。国内事業は４月から一般企業を対象とした専用の宅配ロッカーの試験運用を開始した。３月にマックスバリュエクスプレス静岡大岩店（静岡市葵区）、４月にマックスバリュエクスプレス清水駅前店（静岡市清水区）を新設し、改装を４店舗で実施した。

マックスバリュ中部(株) （名古屋市中区、鈴木芳知社長）の営業収益は438億5100万円（前年同期比99.1％）、時間外勤務の管理や販売促進費の効率的運用など経費節減に取り組み、販管費は115億5400万円（99.8％）と抑えたが、売上高の減少をカバーするまでには至らず、営業利益4億6300万円（87.3％）、経常利益５億1600万円（89.6％）、四半期純利益３億5100万円（73.8％）の減収減益。国内では６店舗の大型改装を行った。
中国の実施永旺美思佰楽（江蘇）商業有限公司では、１号店の「マックスバリュ楽園店」を閉店し、４月に「マックスバリュ城市生活広場店」（蘇州市姑蘇区）を開設した。

マックスバリュ西日本(株)（広島県広島市、加栗章男社長）は、売上高が660億6300万円（前年同期比98.4％）、営業収益676億3200万円（98.5％）の減収だ。営業損失は1億3200万円（前年は営業利益3億4300万円）、経常損失8600万円（前年は経常利益3億8900万円）、四半期純損失2億0600万円（前年は純利益1億7600万円）と大きく収益を悪化させた。新POSレジを44店舗で導入して作業効率化を図り、販管費は166億7900万（100.4％）にとどめた。4月にマックスバリュ井吹台店（兵庫県神戸市）を開設。そのほか、2店の改装を行った。中国事業では、生鮮・デリ商品の強化、販促内容の見直しなどに取り組んでいる。

マックスバリュ九州(株) （福岡市博多区、佐々木勉社長）は、売上高431億8500万円(前年同四半期比101.3%)、営業利益1億7000万円(前年は営業損失1億7800万円)、経常利益1億7900万円(前年は経常損失1億6900万円)と利益面では大幅改善だ。また、減損損失を1億3000万円計上したことで、四半期純利益は500万円(前年は四半期純損失1億2100万円)の増収増益に転じた。3月にマックスバリュ木花台店(宮崎県宮崎市)を新設、3店舗の改装、１店舗の商品マッサージを実施している。