セブン&アイnews|第1Q 1兆5695億円減収・利益過去最高、海外コンビニ牽引
(株)セブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区、井阪隆一社長)の2020年2月期第1四半期は、減収ながら利益は同四半期での最高を達成した。
営業収益は1兆5964億5700万円(対前年同期比0.2%減)、営業利益は903億3500万円(4.6%増)、経常利益888億0900万円(4.6%増)、純利益20億96000万円(21.5%増)。
(株)セブン‐イレブン・ジャパンと7-Eleven,Inc.における加盟店売上高を含めた「グループ売上高」は、2兆8948億4000万円(1.5%増)だ。為替レート変動にもあって営業収益は101億円、営業利益は2億円増加した。
営業利益率は5.7%、経常利益率は5.6%。
主な事業のセグメント収益と利益を見ていく。
国内コンビニエンス事業は、営業収益は2364億2200万円と1.1%の増収だ。営業利益は601億2600万円と8.5%の増益。(株)セブン-イレブン・ジャパンは既存店売上げが前年を上回り、営業利益は602億1200万円(8.0%増)。自営店と加盟店の売上げを合計したチェーン全店売上高は1兆2372億2600万円(前年同期比3.0%増)。
海外コンビニエンス事業は営業収益6215億1000万円(2.0%増)、営業利益は129億2300万円(37.7%増)と引き続きグループ全体をけん引している。北米の7-Eleven, Inc.の営業利益は178億3100万円(26.6%増)。また、自営店と加盟店の売上げを合わせたチェーン全店売上高は、商品売上げの伸長により、8930億8900万円(2.8%増)だった。
スーパーストア事業の営業収益は4676億0500万円(1.8%減)、営業利益は43億2700万円(30.6%減)の減収大幅減益だ。(株)イトーヨーカ堂は既存店売上げが前年を下回り、営業利益は3億7900万円(84.3%減)、(株)ヨークベニマルは、既存店が減収ながら粗利益が改善して営業利益は34億1400万円(25.8%増)を確保した。
百貨店事業は営業収益1405億0600万円(0.8%減)、営業損失3億2900万円。(株)そごう・西武は正念場だ。
金融関連事業の営業収益は539億9800万円(0.7%増)。セブン&アイグループのバーコード決済「7pay」開始に向けた先行費用もあって、営業利益は134億9100万円(2.9%減)。(株)セブン銀行の国内ATM設置台数は2万5231台と今期に入り148台増えた。ただし決済手段の多様化から、1日1台当たりの平均利用件数は89.8件と前年同期と比べて3.4件減少している。
専門店事業は営業収益が592億6400万円(8.9%減)、営業利益28億6600万円(2.7%減)の減収減益。
コンビニ事業は国内・海外ともに増収増益、それに絡むセブン銀行を主とする金融事業はセブンPayの初期投資から増収減益。しかしスーパーストア事業は減収大幅減益、専門店事業も減収減益、そして百貨店事業は減収でしかも赤字。コンビニ領域以外は厳しい決算内容だ。