セブン&アイ第3四半期13%増収15%増益

セブン&アイ・ホールディングス(HD)の2014年2月期第3四半期決算が、今日7日に発表された。

 

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セブン-イレブン・ジャパンと7-Eleven, Inc.のチェーン全店売上高を含めたグループ売上高は7兆1816億円で、前年同期比13.6%増となった。

 

今回の大幅伸長の原動力となったのはコンビニエンスストア事業だ。国内のセブン-イレブン店舗が増加し、「セブンカフェ」やプライベートブランド(PB)「セブンプレミアム」の販売が好調だった。北米でもフレッシュフードやノンアルコール飲料の売上げが伸び、ガソリンの粗利額が増加したことに加え、円安も寄与した。

 

営業収益(売上高に営業収入を加えた額)は4兆1865億円で同13.8%増。円安で約2669億円の押し上げ効果があった。

 

営業利益は2491億円(同15.1%増)。コンビニエンスストア事業のほか、金融関連事業でセブン銀行とノンバンク事業が増益となり、全体をけん引した。

 

スーパーストア事業は中国事業が減益だったものの、国内はイトーヨーカ堂で衣料品を中心とした粗利率改善が進み、ヨークベニマルも新規出店と既存店のコスト削減を行った結果、事業全体で営業増益となった。

 

一方、百貨店事業はそごう・西武の基幹店を中心に既存店売上げが前年を上回ったものの、高額品の売上げの伸びに伴い粗利率が減少。ロフトも減益となり営業赤字だった。

 

フードサービス事業ではセブン&アイ・フードシステムズの営業収益は増加したが、一時的な費用が発生したため営業減益となった。

 

営業利益での円安効果は約55億円だった。

 

経常利益は営業増益に伴い同15.1%増の2489億円。四半期純利益は1280億円(同32.0%増)だった。今回の決算発表に伴う通期業績予想の変更はない。

 

セブン&アイ・グループは、PB「セブンプレミアム」の全商品リニューアルを実施している。第3四半期までの売上高は4970億円に達しており、年間売上目標の6500億円の達成は間違いなさそうだ。

 

その「セブンプレミアム」の販売チャネルとして大きな意味を持つセブン-イレブンも、第3四半期までで過去最高の1158店を出店。2013年11月末現在の店舗数は42都道府県に1万5992店舗(2013年2月末から920店舗増加)となった。

 

一部に景気への楽観論があるものの、セブン&アイHDの鈴木敏文会長兼CEOは「景気自体は、決して自律的な回復基調ではないことは明らか」とし、消費増税が「消費動向に大きな影響を及ぼす」「今年後半も、来年に予定される再増税を控えて、更に厳しい環境が続くと考える必要」があると気を引き締める。

 

昨年12月にニッセンホールディングス、バーニーズジャパン、天満屋ストア、バルスと立て続けにM&Aを成立させたセブン&アイHDのスピーディーな動きの背後には、増税後の消費環境の変化に対する備えがあることが窺われる。

 

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