アルビスnews|第2Q営業収益470億円3.2%増・経常利益13.8%減の増収減益

アルビス(株)(富山県射水市、池田和男社長)が2023年3月期第2四半期の決算を発表した。

前期新店3店舗と当期新店2店舗による売上げの増加によって、営業収益は470億3800万円(前年同期比3.2%増)となった。利益面については、高利益商品であるPB商品などの販売拡大とプロセスセンターの原価改善により売上総利益率が改善(0.7ポイント増)したものの、電気料・各種資材の価格高騰により、営業利益は10億8700万円(15.7%減)、経常利益は13億4200万円(13.8%減)、四半期純利益は8億9400万円(12.2%減)となった。

 営業利益率は2.3%、経常利益率が2.9%。

昨年度スタートさせた「第三次中期経営計画」(第55期~第57期)では、「地域一番のお客様満足の実現」を経営方針に掲げ、「お客様の多様なニーズへの対応」「従業員が挑戦できる環境の実現」「業務基盤の活用による生産性の向上」「事業を通じた地域社会の課題解決」を重点課題とし、以下の施策に取り組んだ。

「お客様の多様なニーズへの対応」として、ニーズの高い主力商品の販売を強化するための価格政策、そして旬の生鮮品や名物商品の訴求に取り組むとともに、健康志向商品、簡便即食商品の拡充を図った。また、PB商品などの高利益商品の販売を拡大し、売上総利益率を改善させた。来店受取型ネットスーパーについては、9月に「野々市三納店」(石川県野々市市)、10月に「笠舞」(石川県金沢市)を新たに加え5店舗で展開している。

さらに、10月から新たな顧客との接点を広げるため「LINEミニアプリ」を導入した。デジタル媒体による発信力の強化と広告の効率化を図り、アルビスPontaカードIDとの連携によるOne to Oneマーケティングの実現を目指す。

「従業員が挑戦できる環境の実現」の取り組みとして、新入社員から経営幹部候補までの各階層に応じた教育プログラムに加え、店長が最新の店舗運営を習得するオンサイトプログラムを導入した。また、地域社会を見守る認知症サポーター、熱中症対策アドバイザーの資格取得を推進している。

「業務基盤の活用による生産性の向上」については、店舗オペレーションの改善指導の対象店舗を順次拡大して生産性向上を図った。プロセスセンターにおいては製造工程のあらゆるムダを見直し、労務費と原材料ロスを低減させることで、製品原価率の改善を行った。一方、物流費については、積載効率を見直し、運行数を削減することで、物流コストを低減させている。

「事業を通じた地域社会の課題解決」については、「つなぐアルビス」をコミュニケーションメッセージに掲げ、地域・行政と連携し、地域社会の課題解決に努めている。今期は、富山県と連携し、7月に「熱中症予防キャンペーン」を実施、9月に健康な食生活を提案する「減塩セミナー」を開催した。また、「リレーフードドライブ」については、店舗直結型の無人フードドライブを開始した。「黒部店(富山県黒部市)」では他業種と協業し、「七尾店(石川県七尾市)」では和倉小学校の生徒とともに取り組んだ。

4月に富山県小矢部市に「いするぎ駅店」を、7月に富山県黒部市に「黒部店」を出店した。買物支援と地域の見守りに取り組む「移動スーパー」は、10月末現在で16台運行している。

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