PPIHnews|23年6月期売上高1兆9367億円・経常1109億円

(株)パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京都目黒区、吉田直樹社長)の2023年6月期連結決算は、売上高が1兆9367億8300万円(前年同期比5.8%増)、営業利益1052億5900万円(18.7%増)、経常利益1109億9400万円(10.5%増)、純利益661億6700万円(6.8%増)。34期連続の増収増益となった。営業利益は初めて1000億円を突破した。

営業利益率5.4%(4.8%)、経常利益率5.7%(5.5%)。( )は前年数値。

PPIHは昨年8月、「Visionary2025/2030」と名付けた中期経営計画を発表。「デフレに強い」だけでなく「インフレにも“稼げる”小売業」を掲げている。数値目標は営業利益で2025年6月期1200億円、2030年6月期2000億円。

この方針を踏まえ、期中、外出需要の獲得や魅力的な商品開発、安さの訴求など「CV(コンビニエンス)+D(ディスカウント)+A(アミューズメント)」の提案により、売上げ拡大を図った。

また、免税売上の回復もあり国内リテール売上は大きく伸長した。利益面では仕入コストが上昇する中、 商品調達力に加え、PB/OEM拡大、プライシング精度向上、在庫回転率の改善など施策転換の成果が出た。売上総利益率は31.0%(前期比+1.3%、額ベースでは570億円増加)へ大きく伸長した。

販管費では人件費や水光熱費など多くのコスト上昇に対し、労働生産性の改善、人員配置の適正化や、その他経費のコントロールにより上昇を抑制し、前期比404億円の増加、販管費率では0.8%増にとどめた。

事業別の業績では、国内事業は1兆6208億5100万円(前年同期比3.8%増)となった。中核のディスカウントストア事業の売上高は、前年同期と比較し193億円増加して、1兆1775億円(7.0%増)、営業利益は556億円(53.2%増)。既存店売上は、外出需要の拡大や免税売上の回復継続、季節品伸長により前期比5.2%増と好調に推移した。

海外事業では、アジア事業の売上高は823億4300万円(18.9%増)、営業利益16億3000万円(25.1%増)。物価上昇や外食需要の増加による売上げ減少要因はあったが、出店強化により、売上げ、利益とも増加となった。

北米事業は売上高は2335億9000万円(前期比16.8%増)、営業利益は72億2500万円(25.2%減)の増収減益。外食需要の増加による売上げ減少はあったが、円安によって売上げ増となった。人件費や資源価格の高騰で減益となった。

店舗状況では、国内に16店舗、海外に8店舗の新規出店を行った。業態転換を伴う改装は国内で3店舗で実施した。総店舗数は国内617店舗(ディスカウント486店、GMS131店)、海外105店舗(北米65店、アジア40店)合わせて722店舗(対前年23店舗増)となった。

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