ヤオコーnews|第2Q営収3050億円9.0%増・経常194億円23.1%増
(株)ヤオコー(埼玉県川越市、川野澄人社長)の2024年3月期第2四半期連結業績は、営業収益が3049億5700万円(前年同期比9.0%増)、営業利益は194億4700万円(21.8%増)、経常利益は193億5800万円(23.1%増)、四半期純利益は136億8000万円(27.1%増)の増収増益となった。
また既存店売上げは7.0%増。1品単価は6.0%増、点数PI値が2.0%減で、買上点数が減少。客数が2.9%増。
川野澄人社長は「既存店が大きく伸びた。1品単価がアップし、販促が客数増につながった。電気代も当初想定より低くなった」と増収増益の要因について総括した。
営業利益率は6.4%(5.7%)、経常利益率は6.3%(5.6%)。さらに高い利益水準となった。
今年度は、「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を基本方針とした第10次中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)の最終年度にあたる。
メインテーマである「『2割強い店づくり』の実現」に取り組んでいる。重点施策は、「価格対応」「個店の販売力強化」「独自の商品開発・開拓」「生産性の向上」の5項目。
価格対応ではヤングファミリー層向けに、「厳選100品」などの月間の価格政策や米やペットフードなどのカテゴリー割引に取り組んだ。
また、個店の販売力強化では、ヤオコーが「コダワリ」とセグメントするリッチミドル層には豊洲祭りや北海道フェアなどの企画を強化した。こどもが参加できる十五夜企画の強化、二十四節気に基づいた米飯・弁当の商品企画が効果を上げた。
独自商品の開発・開拓では精肉部門の味付商品、オリジナルデザートをデリカセンターや自社工場製造の活用で強化した。
PBは1313品目の投入数。前期比で1品目減となったが、「Yes!YAOKO」を減らした。価格訴求型の「star select」が24.4 %増と最も高い伸びとなった。また自社仕様商品の拡大を行った。
生産性向上ではグロサリー売場のスライド棚の導入、カートの改良などハード面に設備投資を行った。また、AIを活用した需要予測型自動発注の導入が進み「稼働が安定して効果を出し始めた」(川野社長)としている。
店舗状況では9月にフーコット深谷店(埼玉県深谷市)を新規出店。改装ではおゆみ野店(千葉県千葉市)、上里店(埼玉県上里町)の2店を大規模改装、深谷上野台店をスクラップ&ビルドした。9月末店舗数は200店舖。ヤオコー183店舗、エイヴイ13店舗、フーコット4店舗。
下期の出店はヤオコーが松戸上本郷店(千葉県松戸市)、東大和清原店(東京都東大和市)、横浜天神橋店(神奈川県横浜市)、川崎桝形店(神奈川県川崎市)の4店を計画する。横浜市は2店目、川崎市は初出店となる。また、フーコット三芳店(埼玉県入間郡)を予定している。
通期では5740億円(1.7%増)、営業利益263億円(0.2%増)、経常利益256億円(増減なし)を予定している。川野社長は「上振れすると見ているが、現時点では期初予想から据え置いている」と語った。