ヤマナカnews|年商861億円0.7%減・経常利益9億6600万円(456.5%増)
(株)ヤマナカ(愛知県名古屋市、中野義久社長)が2024年3月期の通期決算を発表した。
営業収益は860億8800万円(前年比0.7%減)、営業利益が8億0400万円(前年は営業利益3200万円)、経常利益が前年より7億9000万円増9億6600万円(456.5%増)、純利益が4億7100万円(前年は純損失6億5600万円)だった。
営業利益率0.9%(0.0%)、経常利益率1.1%(0.2%)。( )内は前年の数値。
ヤマナカは2027年3月期を最終年度とする「中期4カ年計画」として「戦略の3本柱」を策定し、①既存ビジネスモデルの進化、②経営効率の向上、③イノベーションの創造に取り組んでいる。
「既存ビジネスモデルの進化」では、生鮮強化型モデルを磨き上げることで、収益拡大店舗に経営資本を傾斜し、さらなる進化を図った。2023年6月に神守店(愛知県津島市)、8月に白土フランテ館(名古屋市緑区)、9月にパディー店(愛知県弥富市)、10月に覚王山フランテ(名古屋市千種区)、11月に則武店(名古屋市中村区)と四軒家フランテ(名古屋市守山区)をリニューアルオープンした。
特に覚王山フランテは新ブランドの「フランテロゼ覚王山」として改装した。「商品・生活・店内」の3つの潤いを提供することをコンセプトに、売場を一新した。
「経営効率の向上」では、生産性の向上を図り、経営資本の分配を見直した。店舗ではセルフ精算レジやハイブリッドレジを導入することで生産性向上に取り組んだ。またシステム導入や更改、デジタル化による業務の見直しによって、本部の適正人員化を進めた。
「イノベーションの創造」では、宅配業務の見直しに着手するなど、新たなチャレンジに経営資本を傾斜し、ビジネスチャンスの拡大を図った。商品面では、生鮮食品の販売強化に加えて、創業101周年記念商品を販売した。また“ヤマナカ・フランテならでは商品”の開発・強化を行い、値入改善に取り組んだ。
販売施策では、「ヤマナカ公式アプリ」のバージョンアップを行い、会員カード「グラッチェカード」と「ヤマナカアプリ」の一体化を進めた。またポイント登録や電子マネー決済、利用履歴の確認や予約販売などができるようになり、便利な機能が追加された。
地域社会・環境施策では、高齢者の夕方の買物時の交通事故を減らすため、愛知県警察と連携して「夕暮れ時の交通事故抑止に関する協定」を締結した。また、レジ袋収益金の一部を使用した「東山動植物園との動物スポンサー協定」では、昨年のツシマヤマネコに加え、コアラの動物スポンサーに認定された。さらに東海店(愛知県東海市)ではヤマナカの店舗で初となる太陽光パネルを設置し、CO2の削減やエネルギー自給率の改善に取り組んだ。
期末店舗数は昨年同様、61店舗。